「人と機械の共生」で自動化/安川電機
安川電機は2018年7月、埼玉県の入間事業所内に「安川ソリューションファクトリ」を完成させた。デジタルデータの活用でより生産性を高める「「i³-Mechatronics(アイキューブメカトロニクス)」の考え方を具現化した工場だ。「モノのインターネット(IoT)やビッグデータ、人工知能(AI)などの技術を使い、生産性は3倍、リードタイムは6分の1を実現した」と白石聡工場長は言う。
設備をつなぎ「見える化」
入間事業所は小型のサーボモーターとサーボアンプの製造拠点。従来からの第1、第2工場に加え、昨年7月にソリューションファクトリが完成し、12月から本格稼働した。 ソリューションファクトリは2階建てで延べ床面積は7642㎡。サーボモーターとサーボアンプの「Σ(シグマ)-7シリーズ」を生産する。生産能力は月産10万台。 アイキューブメカトロニクスのコンセプトを実証するモデル工場の位置付けで、IoTサービスの核となるソフトウエア「YASKAWA Cockpit(安川コックピット、YCP)」を導入。各設備をネットワークでつなぎ、稼働データなどをYCPに集めて解析することで、生産設備の状態監視や故障予知を可能にした。YCPは統合基幹業務システムや製造実行システム、ビッグデータを保管するサーバーとも連携できる。