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[直前特集RTJ2024 vol.1] 最先端の自動化技術が集結! 開催規模は今年度最大級
7月4日~6日の3日間、愛知県常滑市のAichi Sky Expo(アイチ・スカイ・エキスポ、愛知県国際展示場)で「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン、RTJ)2024」が開催される。
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7月4日~6日の3日間、愛知県常滑市のAichi Sky Expo(アイチ・スカイ・エキスポ、愛知県国際展示場)で「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン、RTJ)2024」が開催される。
電線メーカーのタツタ電線は、ロボット向けケーブルのハイエンド製品として「高力ケーブル」をラインアップする。約40年前に独自開発した高張力合金は、高耐久性でありながら導電率も優れる。「開発当時は性能が高すぎるがゆえに用途が非常に限られていたが、ここ10年ほどで活用の幅が増え、ようやく時代が追い付いたように感じる」と産業機器電線営業部の辰馬卯恒主任は話す。
フィルムの押出成形機などを手がけるアクスモールディング(東京都大田区、横田新一郎社長)は、フィルム製造を安全に訓練できるシステムを開発した。VR(仮想現実)技術を利用し、停止中の機械があればフィルムを作る工程を学べる。横田社長は「フィルムの製造時に、危険な箇所の近くで手作業が発生する。それを安全に訓練できるようにして、現場に入ってくる人を増やしたい」と語る。同社はフィルム製造工程のロボット化も提案しており、訓練システムのVR映像にもロボットシステムを組み込んだ。訓練システムの普及と同時に一部作業のロボット化も目指す。
産業機械メーカーのスギノマシン(富山県滑川市、杉野良暁社長)は9月20日、「SELFEEDER DUO(セルフィーダデュオ)」の自動工具交換オプションを発売した。セルフィーダデュオは、汎用性の高いドリリング・タッピングユニットだ。ロボットアームなどと組み合わせると、穴開け加工や穴にねじ溝を刻むタップ加工などを自動化できる。従来は人手で工具交換する必要があったが、新たに自動工具交換装置(ATC)オプションを開発した。
ファナックパートロニクス(長野県茅野市、澤田毅社長)は、工場内物流の見直しで生産性向上を果たした。同社はファナックの製造子会社で、主に電子機器を手掛ける。近年は生産量が増え続ける一方、生産ラインの工夫による生産性向上には限界があった。そこで、工場内物流を見直した。生産前の部品や仕掛品の保管とピッキングにノルウェーに本社を置くオートストアのロボット自動倉庫「AutoStore(オートストア)」を活用する。国内代理店のオカムラと共に工夫を重ね、生産性向上以外にも多くの課題を改善できた。
フッ素樹脂部品の加工などを手掛けるニッキフロン(長野市、春日孝之社長)は2021年、本社工場のダイヤフラム製造ラインにロボットを導入した。ロボット導入により歩留まりが劇的に改善し、「製造取りやめも検討していたが、安定供給と増産のめどが立ったことで追加注文の引き合いもある」(春日社長)と手応えを口にする。導入を決めたきっかけは、19年に見舞われた甚大な浸水被害から「イノベーション復旧」を目指したこと。自動化のノウハウを社内で水平展開したり、対外的にPRするなど、自動化のモデルケースとして活用を進める。
協栄プリント技研(東京都調布市、小林明宏社長)は、金型や微細加工を得意とする中小規模の金属加工業の企業だ。機械加工に関する知見を生かし、協働ロボットを使った自動化システムを開発した。協働ロボットが金属加工用の工作機械に対して、被削物(ワーク)の着脱などの段取り作業をする。高度な位置決め精度がいるが、自社で開発することで同社のノウハウをシステムに盛り込んだ。今春からは中小規模の金属加工業向けに、同システムの外部販売を本格化する。
システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)のインフィニティソリューションズ(長野県上田市、小山田聡社長)は昨年10月、新社屋「Villa INFINITY(ビラインフィニティ)」を開所。今年に入り、本格的に活用を始めた。セミナー室を2つ、他にも打ち合わせスペースやラウンジなどを設ける。「ドイツの別荘」をコンセプトに、おしゃれなカフェのような空間を作り上げた。同社が新社屋に込めた思いに迫る。
エプソンは「省・小・精の技術」を起点に、常に新たな価値創造へ取り組み、顧客の期待に応えることに挑戦し続けている。その1つとして「生産現場の革新」にも注力する。生産現場での働き手の不足や熟練工の減少、消費者ニーズの多様化などさまざまな顧客の課題がある。それに対してエプソンは総力を挙げて全ての技術を結集させ、顧客と共に課題解決に取り組む。今、生産現場の自動化が進む中、産業用ロボットに求められる作業内容もより精密かつ複雑 になる。今まで自動化を諦めていた難作業、それを可能にするために、エプソンはクラボウ社と共創することで新たな価値創出を実現した。
ロボットシステムの構築を担うシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)を紹介する連載企画「SIerを訪ねて」。27回目の今回は、自動車産業向けの専用設備やロボットシステムを設計、製作するリョーエイ(愛知県豊田市、杉山正昭代表取締役)を取材した。システムの設計や製造だけではなく、画像処理やモノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)などの多彩な技術を持ち、顧客のさまざまな自動化ニーズにワンストップで対応できるのが強みだ。ダイカスト金型に離型剤を塗布するロボットシステムも独自開発しており、累計で300台以上の納入実績を誇る。