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2020.10.12

2021年2月期中間決算は減収減益、下半期の回復に期待/安川電機

2021年2月期上半期の業績と通期見通し

 安川電機は10月9日、北九州市八幡西区にある本社で会見を開き、2021年2月期の中間決算を発表した。会見には小笠原浩社長と村上周二専務執行役員が出席。同社初の試みとして東京支社内にもサテライト会場を設け、本社と回線をつなぎその模様を中継した。

 上半期の売上は前年同期比11.8%減の1868億4600万円、営業利益は同8.3%減の132億9400万円だった。会見で小笠原社長は「世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を受けて設備投資を控える動きが続き、厳しい状況となった。中国では生産活動がいち早く正常化し、次世代通信規格(5G)向けの投資が積極的で、自動車市場でも回復しつつある」と総括した。

2021年2月期上半期のセグメント別業績

 セグメント別では、モーションコントロール事業の売上は858億6500万円(前年同期比8.1%減)で営業利益は124億3100万円(同4.4%増)、ロボット事業の売上は653億9600万円(同18.9%減)で営業利益は24億8600万円(同36.7%減)、システムエンジニアリング事業の売上は244億2500万円(同7.2%減)で営業利益は1億9500万円(同3億7700万円改善)となった。

 サーボモーターやコントローラーを扱うモーションコントロール事業は中国向けの売り上げが伸びたが、ロボット事業はコロナ禍により顧客工場の操業が停止し、出荷や設置が滞った影響が大きく出た。
 小笠原社長は「コロナ禍の影響が最も大きかったのがロボット事業。ただ、人の動きが再開すれば売ろ上げも伸びてくる。下半期の後半には回復が見られるのではないか」と話した。

東京支社とつないで会見を実施

 また、上半期の業績とともに今期の通期見通しを発表した。売上高は前期比10.7%減の3668億4600万円、営業利益は同7.9%減の222億9400万円で、2期連続の減収減益の見通し。経費節減などの効果により純利益は同0.4%減の155億1000万円で、微減にとどまるとした。

(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)

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