【読んで発見「RTJ2026」vol.2】物流向け提案の最前線
自動化の展示会「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン、RTJ)2026」が6月11日~13日まで開催される。公式メディアであるWEBマガジン「robot digest(ロボットダイジェスト)」の記者がRTJの見どころをお伝えする連載企画の第2回は、工場や倉庫でモノを効率的に動かすシステム「マテリアルハンドリング(マテハン)」にフォーカスを当てる。製造現場の人手不足に加え、「2024年問題」を背景に物流業界でも注目を浴びる分野だけに、RTJ2026の会場内でも特色ある最新提案に触れられるだろう。
(平川一理:ロボットダイジェスト編集部)
※この記事はRTJ公式ウェブサイトの連載を再編集したものです
2024年問題を背景に
連載の第1回では、RTJの特色として工作機械とロボットを連携させた製造現場向けの自動化提案の豊富さをお伝えした。
もちろん、RTJの見どころはそれだけではない。多様なマテハン機器が一堂に集まるのもRTJならではの特徴だ。
マテハンとは材料や部品、製品といったあらゆる「モノ」の搬送、保管、仕分け・ピッキング、梱包作業などを自動化するシステムを指す。代表的なマテハン機器としては無人搬送車(AGV)や自律走行型搬送ロボット(AMR)、無人搬送フォークリフト(AGF)、コンベヤー、自動倉庫、ソーターなどが挙げられる。
マテハンシステム自体は取り立てて新しい技術ではないものの、トラックドライバーの残業時間の上限規制が強化された「2024年問題」を背景に、荷待ち時間の短縮に貢献する製品として再び注目が高まる。
実際、ロボットダイジェストの記者として取材する中でも、物流倉庫や製造現場の工程間搬送向けの自動化機器を開発する企業が増えていると感じる。
加えて、広大な工場や物流倉庫で複数のマテハン機器を使う場合、「倉庫管理システム(WMS)」や「倉庫管理運用システム(WES)」、「倉庫制御システム(WCS)」など、マテハン機器の運用を効率化するシステムも欠かせない。
RTJ2026の会場では、マテハン機器とこれらのシステムを組み合わせた提案も見られるだろう。
第2回は、今回展に出展される予定のマテハン機器や関連ソリューションの情報を一足お先に紹介する。
搬送ロボットはより多彩に
マテハンシステムの中でも特に注目を浴びるのがAMRやAGVだ。
システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)でAMRメーカーでもあるPhoxter(フォクスター、大阪府豊中市、園田淳一社長)は、搬送ロボットシステムの構築を得意とする。今回は日本の製造現場や物流倉庫に適した設計のAMR「StellaDrive(ステラドライブ)」を出展。レーザーを照射して周囲を認識する「LiDAR(ライダー)」を搭載し、全方位の障害物を検知できる。人や他の設備との接触を未然に防ぎ、安全性と生産性の高い自律走行が強みだ。
他の物流向け展示会では小型の自動倉庫と連携したロボット自動倉庫システムを訴求しており、RTJの会場ではどのような提案が見られるか注目される。
SIerの明和eテック(愛知県豊田市、河原博社長)は自社開発のAMR「me-Rabo(ミラボ)」を出展する。全方向に移動できる車輪「メカナムホイール」を採用し、狭い場所でも方向転換せずに縦や横、斜めに動ける。RTJ2026ではミラボの最新モデルを公開予定だ。
また、倉庫制御システム「WCS e-PLUS(プラス)/LIGHT(ライト)」も併せてPRする。物流倉庫内のAGVやAMRなどのマテハン機器を遠隔で監視し、最適な入出庫スケジュールを実行する。導入事例では150台のAMRを同時制御した実績もあるという。
鋼材・機械商社の岡谷鋼機はAGVやAGFを駆使して工場物流の自動化を表現する。マテハン機器に加え、グループ企業が手掛けるWMSやWCSと併せて一気通貫で自動化システムを構築できるのが強みだ。
今回展ではここにヒト型ロボット「ヒューマノイド」が加わる。中国のロボットメーカー、AGIBOT(アジボット)は工場や物流現場向けに設計された産業用ヒューマノイドを開発しており、下半身部分がAMRのように車輪で動くタイプもあり安定性が高い。ヒューマノイドは最近の注目技術だけに、物流の自動化にどう貢献するのか、来場者の関心を集めそうだ。
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