[エディターズノートvol.15] まず自分を売る
近年、パーソナルブランディングとの考え方が注目されている。企業に所属する人であっても、それぞれが自分自身をブランディングして顔を売り、差別化することが事業全体の成長にもつながる。
ざっくりいえば「できる営業マンは商品よりもまず自分を売る」に近い考え方だろう。40代の私が子どもの頃に見たアニメ「笑ゥせぇるすまん」でもそういったセリフがあったため、こうした考え方は相当昔からある普遍的なものといえる。
さて、他の記事やメールマガジンでもお知らせしている通り、このほどロボットダイジェストをリニューアルした。
詳しいリニューアル箇所の説明は他の記事にゆずるとして、ここではリニューアルに伴うわが社のパーソナルブランディングの取り組みを紹介したい。その一つが、5月30日に公開した「編集室だより」だ。毎月の最終営業日に掲載するもので、編集部の記者が各自の近況などを語っている。
本当にただ個人としての近況を書いてあるだけなので、「もうちょっと『取材時のこぼれ話』なども入れてくれよ」と編集デスクとしては少し思っているが、注目してほしいのが各自の近況報告の下にある「最近の担当記事」だ。
そこを押すと、その記者が書いた最近の署名記事一覧が表示されるようになっている。そこを見れば、「この記者はいまいちだけど、こっちの記者は信頼できそうだ」など、自分と波長や考え方の合う記者が見つかるかもしれない。
パーソナルブランディングは、プライバシーへの影響などデメリットや懸念もあるため、安易に読者諸氏に勧めることはしない。
しかしわれわれ記者は、署名記事で自分の名前が人目に触れることを前提とする職業で、元々「自己承認欲求が強い人たち」が多いのか、個人が前面に出ることを楽しんでいる人が多い。
「編集室だより」に有益な情報は本当に皆無だが、お時間に余裕がある時にでもご笑覧いただければありがたい。
(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)