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2019.09.26

[特別企画 新ロボット展 in 2020年愛知vol.3]製品PRしつつトレンドをキャッチ/コスメック

来年7月に開催される「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン、RTJ)」への意気込みを聞く本特集。商社の安藤に続いて紹介するのは、周辺機器メーカーのコスメック(神戸市西区、白川務社長)だ。RTJでは豊富な標準品ラインアップのPRに加え、来場者が自社設備としてイメージしやすいよう具体的なアプリケーション(使い方の例)としてロボットのデモ機を出展する。また、「展示会は自社製品を来場者にPRするとともに、われわれ自身がロボット業界の動向を知る場でもある。それが次年の戦略を練る材料にもなる」と白川社長は話す。

ロボットの精度を最大限発揮させる

「ニーズと技術がマッチしてきたので、ますます市場は拡大する」と白川社長

 コスメックはロボットハンドやツールチェンジャー、各種補助具(ジグ)を開発、製造する周辺機器メーカー。もともと工作機械向けのジグや搬送装置などを手掛けていたことから、ロボットハンドでも±3μmの位置決め精度やコンパクトかつ高い把持(クランプ)力が強みだ。
 「例えば、工作機械で高精度な加工をするには、工具と材料の両方をしっかり固定しなければならない。位置決め精度も高出力クランプもその中で培った」と白川社長は話す。

 同社の製品は、部品のはめ合いを含む組み立て作業など、精密な位置決めが求められる現場で活躍する。ロボット本体だけでなく、手首部分のツールチェンジャーや、その先に付けるツール(ハンドなど、先端に付けるユニット)も影響するので、ロボットのロングツール先端の位置決め精度を上げるのは容易ではないとされるが、位置決め精度±3μmの精度を実現する同社の製品は、システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)にも喜ばれる。位置決めが正確にできるため、システムの立ち上げ作業の負担が小さくて済むからだ。

1万モデルを超える製品を受注生産

 ロボットを含む自動化システムへのニーズは現場ごとに異なる。システムの全体像に基づいて周辺機器の仕様が決まるので、必然的に特殊品が多くなる。同社ではそれらを標準化して、標準品のラインアップ拡充に努めている。「今は年間1万モデル以上の製品を生産しており、その75%が年間10個以下という“極”少量多品種生産」と白川社長。

 1万モデル以上の製品を在庫に抱えることはできないため、標準品でありながら原則として受注生産で対応する。しかも、そのほとんどを自社工場で製造する。「ロット数が少ないので外注ではコストが高すぎる」という。自社工場では、受注リストの中で似た形状の製品を優先して生産するなどして機械加工の段取り替えの手間を減らし、受注生産を実現する。

  • 今、一押し製品のロボットハンドチェンジャー「SWR」

  • 産業用ロボット向けのカタログだけでもこの厚み

来場者がイメージしやすい実例を

「RTJには多くの来場者が集まると期待している」(白川社長)

 RTJでは、豊富な標準品ラインアップを通じて幅広い自動化を手掛けてきた実績をアピールするとともに、具体的なアプリケーションに仕立てたロボットのデモ機を出展する予定だ。
 「来場者に『自社でもこんな使い方ができるかもしれない』とロボット活用のイメージを持ってもらいたい」と白川社長は語る。

 また、同社はロボット関連では奇数年に開かれる「国際ロボット展(iREX)」を主要な展示会に位置付けているが、「2年に一度の国際ロボット展では間隔が長いので、国際ロボット展のない年に産業用ロボットに特化した展示会が開催されるなら出展したいと考えた。RTJは国内でも特に顧客の多い中部地方で開催されるのがポイント」と話す。
 また、「展示会は、来場者にわが社の製品をアピールする場であり、われわれ自身が業界の動向を知る場でもある。その意味でも、ロボットメーカーやSIerなど幅広いロボット関連企業が出展するRTJに期待している」と白川社長は力を込める。

(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)


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