[エディターズノートvol.29] おもちゃのようなVLA
ロボットの「VLA」が注目を集めている。
これは人工知能(AI)モデルの一種で、「ビジョン=視覚、ランゲージ=言語、アクション=行動」の頭文字を取ったものだ。
数年前から「Chat(チャット)GPT」などの生成AIが社会現象になっているが、生成AIにもいくつか種類がある。代表例がLLM(大規模言語モデル)で、言葉を理解して自然言語でやり取りができるAIをそう呼ぶ。言葉だけでなく、カメラの画像の意味も認識できるとこれが「VLM(ビジョン・ランゲージ・モデル)」になる。「画像に映っているのはリンゴ?」と問いかければ、「違います、これはミカンです」などと返してくれる。
今年に入って急速に、VLAモデルのAIを使ったロボットシステムを展示会で見かけることが増えた。まだまだ不安定で速度も遅く、たどたどしい動きはまるでおもちゃのようだが、イノベーション研究の世界では社会をひっくり返すような「破壊的イノベーション」は最初実用には堪えない「まるでおもちゃのようなもの」から始まると言われている。
今後、動作速度が飛躍的に上がることは間違いないだろう。AIは間違えることもあるが、その不安定さをカバーするアイデアも無数に提案されるはずだ。そうなると、VLAモデルのAIで動くロボットの実用化もいよいよ見えてくる。今はまだ「まるでおもちゃ」のような、たどたどしいVLA制御のロボットに今後も注目していきたい。
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