[注目製品PickUp! vol.98] 簡単操作の国産けん引AMR/エクセディ「Neibo」
中国などの海外メーカーの勢いが著しい自律走行型搬送ロボット(AMR)。そうした時流に反して、国内からの部品調達、国内のネットワークにこだわり安全性や信頼性を強みとするAMRが「Neibo(ネイボ)」だ。自動車部品メーカーのエクセディ(大阪府寝屋川市、吉永徹也社長)が開発、製造する。最大1トンをけん引する工場・倉庫向けの「パワフルロボット」と、運搬に加えて案内や広告、巡回などをこなす「マルチロボット」をラインアップする。クラウド型のノーコードアプリケーションソフトウエア(アプリ)で直感的に設定でき、数日で導入できる。今、国内の大手企業を中心に導入が増えており、今後は中小企業への拡販にも取り組む。
1tを時速5kmでけん引
2024年9月に発売したP-600やマルチロボットに続き、ユーザーの声をもとに今年1月にP-1000を発売した。「フォークリフトが時速5kmで走るため、同じ速度が欲しい」「最大1tのものを運びたい」とのニーズを受け、P-600の「最大600kg・最高時速3km」から性能を引き上げた。フィールドエンジニアリングチームの本山涼也主務は「重量が増えれば加速だけでなく停止にも大きな力を要するため、単純な数値以上に制御の難度は高い」と話す。
走行モードは、自律走行、ルート走行、追従走行、マニュアル走行の4種類。台車をけん引する時は、地図上に設定した経路をなぞるルート走行を主に使う。台車を切り離した後は、自律走行に切り替え、障害物を避けながら目的地へ移動できる。レーザーを照射しその反射で周囲を認識するLiDAR(ライダー)を前方左右の低い位置に2個配置し、床置きのパレットも検知する。試作機を持ち込んだユーザーの現場で指摘された課題を反映し、配置や外装を改良した。
ブロックを並べて動作を設定
ネイボの設定はウェブブラウザ上のアプリで行う。まずマニュアルでロボットを走らせて地図データを作成し、停止地点や走行ルートを登録する。その後、「自律走行」「ルート走行」「待機」といった命令のブロックを画面上で並べれば、一連の仕事をプログラムできる。プログラミングの専門知識は不要で、導入後にレイアウトや作業内容が変わってもユーザー自身で設定を変更できる。もちろん、専門知識があれば自由にプログラミングすることもできる。
オープンAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)も用意し、外部の倉庫管理システムやカメラ、人工知能(AI)と連携させることも可能。ある導入先では、カメラとAIで駐車枠内の台車の有無とその上の荷物の有無を判別し、荷物が載った台車があれば次工程に運び、運んだ先に空の台車があれば元の駐車枠に戻す仕組みを構築した。標準アプリで手軽に使えるのと同時に、システム内での複雑な動作にも対応する拡張性を持たせた。
通信にはSIMカードを使うため、新たなネットワーク工事は基本的に不要。床に磁気テープなどを敷設する必要もなく、現地での立ち上げと操作教育を含め、おおむね5日で導入できる。ソフトはクラウド経由で常に最新版に更新し、ユーザーの意見を反映しながら継続的に改良する。

