[特集 ロボットテクノロジージャパンvol.4]地元の雄とベンチャーは、何を見せる?/デンソーウェーブ、Mujin
2つのFA向けシステムを
1サイクル7.5秒を、4.5秒に
1つは、「PickWorker(ピックワーカー)パッケージ ~3DピッキングMujin標準セル~」だ。容器内に無造作に置かれたワークを取り出す「ばら積みピッキング」を簡単に実現する。 4年前と比較して、動作速度が大幅に進化した。同じワークを使った場合、以前は1サイクル7.5秒だったのを、4.5秒に短縮した。 認識性能に優れ、耐久性の高い3Dカメラ「Mujinビジョン」や、これまでの経験から使い勝手を追求した「Mujinハンド」を開発。同社独自の制御技術と組み合わせて、ロボットの教示作業なしで、高速なばら積みピッキングを実現する。 「1秒を争い、作業の改善や工夫を重ねる金属加工の現場にも、自信を持って提案できる」と松本さんは胸を張る。
異業種のノウハウも生かす
もう1つはビジョンシステムと産業用ロボット、無人搬送車(AGV)を組み合わせた「複数品種ディスクローター ハンドカメラ バラ積み整列ロボット」だ。 まず、複数種のワークが無造作に置かれた搬送容器から、ワークの種類を判別する。それを取り出して、種類別にジグに整列させる。そしてAGVが、それぞれのワークを次工程へと搬送する。 このシステムでは、3Dカメラを使ったロボット1台で複数の加工機や工程にワークを供給できるため、費用対効果の向上も期待できる。同社は物流現場での実績も多く、産業用ロボットとAGVを同期制御する技術を培っており、一括で請け負うことができることも顧客からの評価は高い。 松本さんは「今後は変種変量生産が主流で、『ライン生産』から『セル生産』への転換が進む。展示会に合わせて、中部地方でのサポート体制も強化する。製造業の来場者と、積極的に意見交換をしたい」と話す。
(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史、西塚将喜)
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