2026.05.29
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[直前特集RTJ2026 vol.3] 「新しいものづくり」を社会実装/安川電機

モートマンネクストのロボットセルを複数展示

AIで最適な動作ができる原材料投入システム(「2025国際ロボット展」で撮影)

――それは注目を集めそうですね。その他にはどんなものを展示予定ですか。
 モートマンネクストのロボットセルをいくつか展示したいと考えています。その一つが原材料投入システムで、クラフト袋などを適切にカットし、中の粉末を機械に投入します。袋が段ボール箱に入っている場合は段ボール箱の開梱も行い、箱がつぶれていてもそれに合わせて動作しますので問題ありません。飲料メーカーや化学メーカー、食品メーカーなど幅広い業界で活用でき、多くの引き合いがあるシステムです。

――最初にご説明いただいた椅子を組み立てるシステムもモートマンネクストのシステムでしたよね。
 そうです。あのシステムではセル全体を統合制御する「YRMコントローラ」やセル全体の検証ができるシミュレーター「YASKAWA Cell Simulator(ヤスカワ・セル・シミュレーター、YCS)」、稼働データをリアルタイムに収集・蓄積し分析できる「YASKAWA Cockpit(ヤスカワコックピット、YCP)」なども組み合わせ、多数のロボットを最適に連携させています。モートマンネクストはその中で作業完結のための判断、行動をしています。

双腕型の「モートマンネクストNHC10DE」(「2025国際ロボット展」で撮影)

――なるほど。
 その他には双腕型の「モートマンネクストNHC10DE」も展示します。シリンダーを緩衝材で巻いて梱包する動作を披露します。作業自体はiREXで展示したものと同じですが、対応できる製品の幅を広げたり動作もより滑らかにするなど、さらに進化した展示をお見せできると思います。

――双腕で自律的に作業ができると、ヒューマノイド(ヒト型)ロボットのようですね。
 今回展示するのは「特定の作業をきっちりこなすためのロボット」です。人の作業を置き換えるなら双腕が便利な場面もあり、用途によってはヒト型に近づくこともあると思います。

――今回展ではAIロボティクスの展示が盛りだくさんですね。
 AIを使用していないパッケージシステムなどももちろん展示しますが、展示の目玉としてはモートマンネクストによる「新しいものづくり」の訴求で、事例なども紹介しながら泥くさく着実に社会実装を進めていければと考えています。モートマンネクストは「完成したシステムを入れて終わり」の製品ではありません。最初は作業に失敗することもあるかもしれませんが、人と同じように現場で学びながら成長できるロボットです。日本の製造現場にはその現場ならではの暗黙知がそれぞれ蓄積されており、その暗黙知も含めてロボットが学び成長していく。それこそが製造業の競争力を高める「日本の勝ち筋」になるのではないかと考えています。



略歴:岡久 学(おかひさ・まなぶ)
1991年安川電機入社、2017年ロボット事業部ロボット技術部長、19年安川電機(中国)有限公司総経理、20年安川電機(中国)有限公司董事長・総経理、21年執行役員、23年3月上席執行役員中国統括ロボット事業部長、26年より現職。1967年生まれの58歳。


 

〇直前特集 ロボットテクノロジージャパン(RTJ)2026:記事一覧

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