2026.06.03
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[直前特集RTJ2026 vol.6]価値を生む搬送装置へ/物流・搬送

「AI×リニア搬送」に注目

ベッコフオートメーションの川野俊充社長と小型のXPlanar

 AGVやAMR以外の搬送機器として注目を集める一つが、リニア搬送システムだろう。
 磁石を搭載した可動子を制御された電磁石で誘導して稼働させる。可動子がレール上を動く方式や、電磁石のプレート上を板状の可動子が動く磁気浮上式などがある。

 国内でそれらをアピールしてきた1社が、ベッコフオートメーション(日本法人=横浜市西区、川野俊充社長、D09)だ。
 今回展でも磁気浮上型の「XPlanar(Xプラナー)」やレール駆動式の「XTS」を展示する。

 同社はパソコンベースの制御ソフトウエア「TwinCAT(ツインキャット)」の提供元として有名だ。
 今年4月にドイツで開催された産業展示会「ハノーバーメッセ2026」では、ツインキャットでのプロジェクト開発や運用を支援する対話型のAIツール「TwinCAT CoAgent(コーエージェント)」を発表した。
 外部ネットワークから閉ざされたローカル環境でも使用できるのが最大の特徴だ。セキュリティー面の心配なく、エンジニアと自然言語で対話しながら、関連する業務を遂行する。

 今回展の会場では、Xプラナーにツインキャットコーエージェントを実装して展示する予定だ。
 「ドイツ本社の発表から1カ月半程度でどこまで実装できるか。日本法人としても挑戦的な内容となる。会場でぜひ見てほしい」と川野社長はアピールする。

ベッコフオートメーションのXTS with NCTのイメージ(提供)

 また、XTSでは可動子と無線通信や給電をする技術「XTS with NCT」を披露する。可動子に電子機器やモーターなどを搭載して、配線なしで稼働させられる。

 XプラナーやXTSでは、国内外で事例も増え始めた。
 川野社長は「これまでは価値を生まないとされてきた搬送工程も、XプラナーやXTSを使って搬送に合わせて、加工や検査などをする事例が出てきた。今回展の展示が、現状でできていることの延長でなく新しいことをしたいSIerやエンドユーザーとの出会いのきっかけとなれば」と期待する。

搬送ロボもリニアも

THKの次世代リニア搬送システム

 産業機器大手のTHK(D15)は得意とする直動案内機器「LMガイド」などの要素部品だけでなく、独自のAMRもリニア搬送システムも展示する。
 「フレキシブル次世代搬送ロボット SIGNAS(シグナス)」は内蔵カメラで目印となる「サインポスト」を認識し、ルート用テープなしで誘導できる。
 また、「次世代リニア搬送システム」は直動案内と磁気誘導を組み合わせて開発した。高速ながら高精度な位置決めができる。ベースとなっている直動案内機器が連結して続いていれば、磁気以外の別の駆動源にも切り替えるなど、増設や再利用もしやすい仕様となっている。

 その他にも、物流自動化や搬送機器に関する注目の出展企業に関しては、連載「読んで発見『RTJ2026』」の「Vol.2物流向け提案の最前線」と「Vol.3ヒューマノイドが続々と」で紹介している。

来場者はここに期待/ヒト型やビジョン、AGVに注目

ASAHI FORGE 技術部 林 優希さん

 わが社は熱間鍛造で、自動車部品や建設産業機械部品、ベアリング素材を生産し、自動車部品メーカーやベアリングメーカーへ納入しています。
 鍛造金型の製作から鍛造、鍛造品の一次旋削までの一貫生産が強みです。一方、多品種小ロット生産が中心であるため、自動化に対応できていない設備が多いことが課題となっています。

 RTJ2026の会場ではヒト型ロボット「ヒューマノイド」関連の展示やビジョンシステムの最新技術に注目しています。これらのソリューションを自社の生産現場に導入可能かどうか探りたいです。
 また、自動化のヒントとして、ばら積みピッキングの手法や最新のAGVなどについても、積極的に情報収集したいと考えています。

(構成・平川一理:ロボットダイジェスト編集部)


※本特集は「月刊生産財マーケティング」との合同特集のため両媒体に載る記事が多いですが、本記事は”ロボットダイジェスト限定”のコンテンツとなります。

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