特集・トピックス

滝野一征 CEO 兼 共同創業者 　今回展は前回展と違って新型コロナウイルス禍から抜け出したこともあり、来場者からの反響をより感じることができました。 　国内初公開のトラックボットに関する問い合わせは多いですが、トラックボットはあくまでも持ち駒の１つです。さまざまなアプリケーションをMujinコントローラで束ねることで、制御や遠隔監視、収集したデータの分析といった作業が楽になることを知ってもらいたいですね。 　自動化はハードウエアありきで考えられがちですが、生産性を損なわないような組み合わせをしないとカタログ通りのスペックを引き出すことはできません。例えば、自動化システムを組んだとして、ロボットに待ちの時間が発生するとその時点でロボット本来の生産性は発揮できなくなります。 　スペックを引き出せない状態のままでさまざまなセルをつないでしまうと、つなげばつなぐだけ作業効率が落ちてしまいます。 　ブラックボックスのハードやソフトをかき集めてプログラマブル・ロジック・コントローラー（PLC）で結ぶのではなく、全てのセルをMujinコントローラで管理、制御すれば、ハードを変えずとも生産性を大きく高めることができます。 　近年は自動化の需要が高まっていますが、自動化システムの構築を人海戦術で構築せざるを得ないロボットシステムインテグレーター（SIer 、エスアイアー）が多いです。 　かつてのIT業界も同様の状態でしたが、手間はかかるが付加価値は生まない設定作業などを自動化できるようになったことで、ソリューションの提供が活発化しました。Mujinのソリューションをプラットフォームとして利用いただければ、ロボットSIerも同様に付加価値の提供に集中できるようになります。ロボットSIer業界もそのように変革していきたいですね。 　また、少し前までは特に物流業界に力を入れていましたが、最近は改めて製造業への導入にも力を入れており、導入実績を着実に増やしています。今後も導入件数のさらなる増加を目指します。

（構成・ロボットダイジェスト編集部　斉藤拓哉）