2023.05.23
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最新技術が一堂に!富士山麓の本社で自社展開催/ファナック

ファナックは5月15日~17日の3日間、山梨県忍野村の本社で「第32回ファナック新商品発表展示会」を開催した。事前登録による1日4部の時間入れ替え制で、各回とも多くの来場者でにぎわった。ロボット関連では最大50kgまで対応する協働ロボットや、中型ロボットの新製品などが注目を集めた。

手首姿勢に制限なし

多くの来場者でにぎわう会場

 ファナックは産業用ロボットのほか、工作機械や工作機械用の制御装置、サーボモーターなども開発する企業だ。

 新商品発表展示会では本社内のホール「自然館」に各製品を一堂に並べ、製品分野ごとにいくつもの新商品や新技術などを披露した。

フロントガラスを上に向け、手首姿勢に制限がないことをアピール

 ロボット関連では協働ロボットの展示が多く、先日の第一報でも紹介した通り、最大50kgまで対応できる協働ロボットを発表して話題を呼んだ。

 協働ロボット「CR-35iB」による50kg可搬の展示でイメージしたのは、自動車のフロントガラスの取り付け作業だ。フロントガラスの外周に接着剤を塗布する際は、アームの先に大きなフロントガラスを取り付けたまま手首を上に向け、手首姿勢に制限がなく上向きでも重量物を扱えることをアピールした。

パレ/デパレに使いやすい

「パレタイジングモード」を新たに搭載した

 ロボットにあまりなじみがない人でも扱いやすい協働ロボット「CRXシリーズ」では、最大30kgまで対応できる「CRX-25iA」を使ったパレタイジング/デパレタイジングを紹介した。長いリーチで高い位置から低い位置まで自在に荷積みや荷下ろしができる。

 低い位置に物を置く場合、ロボットの構造上制御不能になる特異点(特異姿勢)になりやすいが、新搭載の「パレタイジングモード」で特異点を避けて作業するため、パレタイジングに使いやすい。

アームの根本側の湾曲によりカゴ台車の縁に接触しにくい

 協働型ではない、中型の産業用ロボットの新製品を使ったパレタイジング/デパレタイジングシステムの展示もあった。使用した機種は「M-710iD/50M」で、アームの根本側が大きく湾曲していることが特徴の一つ。湾曲があることで、深さのあるカゴ台車に上から物を置く際もアームがカゴの縁に接触しにくい。「M-710iD」は「M-710iC」の後継モデルで、同モデルを刷新するのは17年ぶりだ。

 デモシステムでは自律走行型搬送ロボット(AMR)と組み合わせ、カゴ台車の運搬も自動化した。

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