源流は自動車部品、技術を生かしニーズを形に/近藤製作所
現場に根差す
近藤製作所は自動車部品の製造や、ガントリーローダーやロボットシステムを中心としたFAシステムの構築、ロボットの周辺機器の開発、製造、販売を手掛ける。FAとは工場の自動化(ファクトリーオートメーション)のことで、最近は画像認識や人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)などの技術を生かしたスマートファクトリー(次世代工場)の研究開発にも取り組む。
昨年に創業80周年を迎えたのを機に会社ロゴを刷新した他、自社のそれぞれの事業部を①自動車部品②FAシステム③ハンド&チャック ロボット周辺機器④スマートファクトリーラボ――と定め、組織体制も一新した。
最大の強みは、同社が掲げる「ニーズをカタチに」の合言葉の通り、顧客の現場のニーズに即した製品やシステムを提案できることで、その源泉は社内の自動車部品工場にある。①の自動車部品は同社の源流とも言える事業部で、ブレーキやエアバッグなどに使われる冷間鍛造(金属材料を熱さずに圧力をかける加工法)部品を量産する。
②~④の事業部は全て、自社の自動車部品工場のニーズと、顧客のニーズから派生して設立された。自動車部品工場からニーズを吸い上げると共に、それぞれの事業部で開発した製品やシステムを自動車部品工場で実証して正式な販売につなげる。
社内で蓄積した技術を生かし、顧客ニーズを形にし続け、業容の拡大につなげた。近藤社長は「現場に根差し、自分たちが欲しいと思うものを開発する」と語る。