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2018.11.21

桁違いの超多品種・高速処理を物流向けに提案/KyotoRobotics

Kyoto Robotics(キョウトロボティクス、滋賀県草津市、徐剛社長)は、物流業界向けに産業用ロボットを使った「デパレタイジング・ロボット・システム」を開発した。パレット(荷台)やカゴ車などに積まれた段ボール箱をコンベヤーなどに自動で荷降ろし(デパレタイズ)する。デモンストレーションでは、同社が「業界最速」と胸を張る毎時800箱の高速デパレタイズを披露した。独自のビジョンセンサーがこのシステムの肝だ。

パッケージシステムの第1弾

Kyoto Roboticsの3次元ビジョンセンサー「TVS4.0」

 キョウトロボティクスは3次元ビジョンセンサーのメーカーだ。撮像時間の短さやデータ転送速度に強みを持つ。

 同社は元々、立命館大学の教授で3次元画像計測が専門の徐剛さんが、大学発のベンチャー企業として始めた。2000年に三次元メディアとして設立し、2018年1月に社名をKyoto Roboticsに変更した。

 同社の顧客の7割以上は自動車産業だが、近年は労働力不足などを背景に物流業界からも引き合いが増えた。また、生産技術部門を持たない物流業界の顧客の要望に十分に応えるには、ビジョンセンサーを単体で販売するのではなく、ロボットのアームやハンドなどと一体化して提供する必要性を感じた。

 そこで、物流業界向けには、ビジョンセンサーとロボットをあらかじめ組み合わせた「知能ロボット」として販売する方針を打ち出した。

 その第1弾が、3次元ビジョンセンサーと産業用ロボット、ロボットハンド、ソフトウエアを全てパッケージにした物流向けの「デパレタイジング・ロボット・システム」だ。


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