編集室だより/2025年5月末
今月もrobot digest(ロボットダイジェスト)をお読みいただきありがとうございました。「編集室だより」では、取材を担当する編集部の記者たちの近況をお届けします。毎月最終営業日に、身の回りで起きたことや感じたこと、時には取材のこぼれ話なども掲載しています。ご笑覧ください。
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桑崎厚史(くわさき・あつし)
春の大型連休に日帰りで福井県坂井市の東尋坊に行った。福井県には仕事で何度も出張しているが、プライベートで訪問したのは今回が初めて。これまでは取材先と自宅の往復しかしておらず、東尋坊のような観光名所とは縁がなかった。そのため、当初は「崖から落ちたら危険だし、観光名所といえどもフェンスぐらいはあるだろう」と思い込んでいた。だが、実際にはフェンスがほぼなく、想像以上に岩壁がむき出しで、感動よりも驚きが勝った。
曽根勇也(そね・ゆうや)
ゲームソフトが割引で販売されていたため、「龍が如く極」を購入した。ヤクザの抗争などを描く格闘アドベンチャーゲームだ。このシリーズではゲームの中にいくつものミニゲームが用意されており、カジノや将棋、カラオケ、ミニ四駆などで遊べる。メインストーリーでは「急いで仲間を助けに行かなければ」となっているが、大会で勝てるレベルまでミニ四駆を改造するのにまだまだ時間が掛かりそうだ。メインストーリーが全然進みそうにない。
山中寛貴(やまなか・ひろき)
最近、散歩にはまっている。なんとなくの軽い気持ちで始めたが、今では欠かせない日課になった。歩くと街中のちょっとした変化に気付くのが楽しい。知らない道を歩いて新しいカフェや公園を見つけることもあり、日々の小さな発見に心が弾む。歩いていると頭の中も自然と整理され、気持ちも不思議と前向きになれる。天気の悪い日や忙しい日でもなるべく外に出るように意識している。
向井唯(むかい・ゆい)
夫に誘われ、伊勢・鳥羽間のサイクリングへ。「片道12km、天気も良いし気持ちいいよ」とのことで軽い気持ちで出発したら、まさかの山越え激坂コース。しかも夫はロードバイク、私はかわいい折り畳み自転車。小股で必死に車輪を回すハムスター状態の私に「こうやって景色を見ながらのんびり走るのはポタリングっていうんだよ」と爽やかに言い放った夫の顔を、私は忘れない。
水野敦志(みずの・あつし)
平日の夜遅くに、友人から電話があった。何事かと聞けば、恋人と口論になったという。その時点で電話を切りたかったが、何とかこらえて続きを促すと、友人が買い置きの菓子を一人で食べたことが発端らしい。「どっちが悪いと思うか」と問われたが、勝手にしてほしい。憤る様子の友人が落ち着くまでには、結構な時間を要した。「どっちが悪いか置いておいて、こんな夜中に電話をかけるのは悪い」とは最後まで言わずに我慢した自分を褒めたい。
西塚将喜(にしづか・まさのぶ)
先日、栃木県日光市にある東武ワールドスクウェアを訪問した。世界各国の有名な遺跡や建築物を再現した100点以上のミニチュアが並ぶ。ミニチュアは非常に精巧で、再現度が高かった。展示物には仕掛けがあり、稼働するものもある。ただ、一番感動したのはちょっと古いことだった。例えば、東京駅のミニチュアでは、東北新幹線の200系や国鉄時代の103系電車が入線してくる。少しだけ、ノスタルジックな気持ちになれる場所だった。
斉藤拓哉(さいとう・たくや)
右薬指に消しゴムのかすが埋まっており、今でもかすかに見える。小学校中学年か高学年の時に入ったきりのため、かれこれ20年ほどの付き合いになる。たまたま皮がめくれていた部分に入ってしまい、治癒したことで埋まった格好だ。気付いた時にはもう痛みを伴わないと取り除けないほどになっていた。ぱっと見た限りでは分からず、これまでに実害もなかったため放置している。これも古傷というものだろうか。
平川一理(ひらかわ・いちり)
お菓子のグミが好きで何種類か常備している。ここ数年のブームも相まって新作が絶えず発売されるため、日々の新商品チェックが楽しい。普段はいろんなグミを満遍なく食べられるよう、タッパーにごちゃ混ぜにしてグミブレンドを作る。つまようじで食べれば手が汚れず、作業しながらつまめるのも良い。健康のためにそろそろ量を控えなければと思いつつ、しばらくはグミの沼から抜け出せなさそうだ。
芳賀崇(はが・たかし)
カーラジオを聞きながら運転する家人がぼそっと「タイパ・コスパで生きてたら、なつい未来なんて来ない気がする」と言った。タイムパフォーマンス(タイパ)やコストパフォーマンス(コスパ)は私でも知っている。「なつい」が『懐かしい』のことなのも家人がよく使うから知っている。でも言ってる意味を理解するのに少し時間を要し、「詩人みたいだ」と思ったが、ちゃかしたと勘違いさせるのは本意でないので黙っておいた。
松川裕希(まつかわ・ゆうき)
大阪・関西万博が開催中だ。来場者の感想は賛否両論だが、「行ってよかった」との意見も少なくない。私もその一人で、開幕直前の報道向け内覧会で見た範囲では、建設の遅れが指摘されていた割にきちんと形になっているし、各国のパビリオンや大屋根リングも素晴らしいと感じた。記者の自分が言うのも何だが、賛否は自分の目で確かめてからにすべきだろう。混雑や暑さの対策をして足を運んでほしい。
八角秀(やすみ・しゅう)
パナマ運河は、太平洋とカリブ海の間にある山地を通過せねばならず、工事は困難を極めたという。高低差は26メートル。閘門(こうもん)と呼ばれる扉を開け閉めしながら、水をためたり放出したりしてエレベーターのように船を上下移動させるのだ。この仕組みを初めて知ったのは、たしか中学で使っていた地理の資料集だったと思う。田舎の中学生男子にとっては、閘門式というシステム名の衝撃も多少あったが、何より規模感や発想力に圧倒された。『こんな大胆な仕組みを造った人たちがいたんだ~』とうっとりした。いつか現物を目にする機会があればうれしいが、特に行きたいわけでもない。
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◆来月も変わらぬご愛顧・ご愛読、よろしくお願いします。
(編集部一同)