[ロボットが活躍する現場vol.25]多彩なロボ活用で物流DXを実現/トラスコ中山
物流のDX
プラネット埼玉の具体的な建設目的としては大きく4つあった。
・在庫50万点以上を保有できる能力
・売上高3000億円に向けた出荷能力の増強
・高速道路へのアクセスの良さから近隣拠点に在庫補完ができる能力
・関東周辺の路線便出荷を集約して納期を短縮
「結果的に、物流のデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現し、次世代型の物流を体現するセンターになった。また現在では問屋による『ユーザー様直送サービス』や『荷合わせ』といったサービス強化を図っている」と岡田部長は語る。
「ユーザー様直送サービス」は、得意先の注文の商品を物流センターから直接ユーザーへ発送するサービスだ。このサービスを実現することで、納期、梱包資材、配送運賃、環境負荷、作業負荷の半減につながるという。
また最先端の物流機器と豊富な在庫があることから「荷合わせ」といったサービスも可能であるという。「荷合わせ」とは、ユーザーから複数の商品の注文があった際、1つのダンボールにまとめて届けるといったサービスだ。このサービスを強化することで、近年の社会問題でもある配送運賃の増加や荷受け、ダンボール処理の手間といった課題の解決につながるのだ。
さらなる高みへ
2026年には愛知県北名古屋市に「プラネット愛知」を開設予定だ。
在庫は約100万アイテム、出荷行数は1日最大10万行が可能で、プラネット埼玉の2倍の能力を実現するという。
プラネット愛知では、プラネット埼玉で得た多くの気づきを基に物流自動化が推進されるだろう。プラネット埼玉を経て、同社がたどり着く高みを見ることができそうだ。
(ロボットダイジェスト編集部 芳賀 崇)
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