ウェビナーで、先の読めない時代に必要な柔軟性をアピール/ユニバーサルロボット
接触したら次の動作へ
Gコード対応により、金属加工現場で使いやすく
また、工作機械の制御に使うプログラミング言語のGコードを読み込めるようになった。ソフト上で加工対象物の外形を認識でき、外形に沿った動作の教示を簡単にできる。 工作機械での加工時にできた不必要な突起を除去する「バリ取り」作業時には、ロボットに回転工具を取り付け、それを当てながら対象物の縁に沿って動かす。あらかじめ外形が分かれば、それに沿ってロボットアームを動かすように教示するだけで済む。 さらに、ソフト上でロボット動作のシミュレーションをできるようにした。これまでは、ロボット本体を実際に動かして動作確認をしていたが、この機能の搭載によりソフト上で簡単に確認できる。 その他にも、ねじ締め動作をテンプレートとして用意するなど、多くの機能を強化した。 このウェビナーを受講して、URロボットの使いやすさをよく理解できた。また実例に触れることで、その裏にある開発思想を感じた。 送信側のURと受信側の記者のどちらの通信環境に問題があったかは不明だが、途中で解説に使った動画が途切れる場面も。ただ、途切れた動画を後日、受講者に再配信するなどサポートにも気を配っているようだ。この辺りは手探りながら、今後は改善されるだろう。
採用業種が増えても、やるべきことは変わらない
セミナーを担当した西部マネジャーに後日取材し、手応えを聞いた。 西部マネジャーは、これまでのウェビナー開催で思わぬ効果があったという。「受講者を分析すると、遠方の方も受講している。また、パソコンの前で気軽に見られるのが好評で、対面式のセミナーよりも質問を多く受ける」。テーマにもよるが、現在では1回あたり数百人が受講する。 オンデマンド版として、ウェビナーの様子を録画した動画も公開する。何度も繰り返し見られるため、高度な技術解説を含むテーマの時は特に好評で、各自のペースで振り返りながら学習できる。 技術系のウェビナーが好評だったため、ウェビナーとは別に、技術解説の動画をそろえた特設ページも開設した。プログラマブル・ロジック・コントローラー(PLC)への接続方法やロボットの遠隔操作などの解説動画を掲載する。今後もコンテンツを追加する予定だ。 西部マネジャーは今だからこその、URロボットの優位性をアピールする。「コロナ後の世界は先が読めない。フレキシブルに運用でき、生産現場の柔軟性を高める設備としてURロボットは最適。使われる業種が広がり新たな用途が生じたら、これまで同様にソフトによる機能向上を軸に、使いやすさを高めていく」と意気込む。
(ロボットダイジェスト編集部 西塚将喜)