[注目製品PickUp!vol.20]価格そのまま、性能アップ! スカラロボの旗艦製品【前編】/ヤマハ発動機「YK400XE」
価格は従来機種と同額
14年に発売した従来機種は、中国や東南アジアの市場に自動化を普及させる狙いで「ローコスト」に重点を置いて開発した。
福川営業部長は「このクラスのスカラロボットの価格帯は当時、100万円を超えるものがほとんどだった。そのため、YK400XRを79万8000円という低い価格で発売し、価格優位性で差別化を図った」と振り返る。
後継に当たるYK400XEも、元来の強みだった低価格路線は維持した。最大可搬質量を高め、標準サイクルタイムを短縮しながらも、価格はコントローラーとセットで79万8000円と据え置きにした。
コストを抑えるため、ロボットアームやベース部分の設計を見直し、量産するためのダイカスト型も作り直したという。
ダイカストとは溶かした金属を型に流し込み、強い圧力をかけて成形する加工法で、量産加工に力を発揮する。福川営業部長は「型を作るための投資は必要だが、最終的には作り直す方がコストダウンにつながると判断した」と語る。それに合わせ、デザインも一新した。
年間3650台の販売目指す
ここまでは主に、製品の特徴やコストダウンの工夫などを解説した。YK400XEの年間販売計画を3650台。目標達成のために、どういう用途で提案し、どういう市場に売り込むのか?後編ではそのセールス戦略の一端を取り上げる。また、スカラロボット単体での販売だけにとどまらず、搬送システムなど他の自社製品と組み合わせた「オールヤマハ」の提案についても紹介する。――後編に続く(ロボットダイジェスト編集部桑崎厚史)
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