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2020.06.15

次世代搬送機器を刷新し、調整作業を簡易化/ヤマハ発動機


 ヤマハ発動機は7月1日、搬送機器の新製品「リニアコンベアモジュール LCMR200」を発売する。
 リニアコンベアモジュールは同社が「次世代工場の搬送プラットフォーム(基盤)」と位置付ける製品。レール上をスライダーが動く構造で、レールは自在に組み合わせられるようモジュール化され、現場に合わせてシステムを構築できる。リニアモーターで駆動し、全てのスライダーを任意のタイミングで自由に動かせる。国内では2013年に同社が初めて製品化した。

ヤマハ発動機が7月1日に発売するLCMR200

 LCMR200では従来機種の「LCM-X」で評価の高かった高精度や狭ピッチ対応などの特徴は継承しつつ、構造を見直して剛性を向上させた。また同製品に対応する「YHXコントローラー」に新機能「スタンダードプロファイル」を追加。基本動作があらかじめ設定されており、同コントローラーに複雑なプログラムを書き込まなくても、システム全体を制御するプログラマブル・ロジック・コントローラー(PLC)から容易に制御できる。

 循環ユニットの乗り継ぎ精度も改善した。リニアコンベアモジュールでは、往路と復路を循環ユニットでつなぐことで、スライダーを循環させられる。従来は、設置時の循環ユニットの調整に手間が掛かったが、この作業を大幅に簡易化した。
 「機能や性能は以前から高く評価されていたが、設置時の調整に手間が掛かることだけが課題だった。LCMR200ではこの課題を解消できたので、この分野のけん引役として積極的に提案していきたい」とロボティクス事業部FA統括部の山田勝基部長は言う。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

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