• インタビュー
2023.06.26
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強みをコンセプトの実践につなげる/安川電機 岡久学ロボット事業部長

継続と実践あるのみ

――ロボット開発のトレンドは。  思想的な表現になってしまいますが、顧客のニーズ、またはものづくりの進化に合わせたロボットを開発することです。もう一つは、従来人の判断に頼っていた部分の自動化です。 ――詳しく教えて下さい。  まず、ロボットのアプリケーション開発はもちろん大事ですが、最終的に仕事をするのはロボットアームです。細いアーム、軽いアーム、可搬質量の向上など、仕事がしやすいロボットを開発することは今後も変わらず重要です。 ――後者は。  23年度の発売に向けて開発を進めている「モートマンネクスト」が、自動化のアプローチの例となります。ティーチングしなくても作業指示書だけで動くとイメージしてもらえば分かりやすいかもしれません。ロボット単体ではソフトウエアのないパソコン、アプリのないスマートフォンのようなものなので、コンテンツを一つ一つきっちり作り上げていくことが肝になります。 ――ロボット事業部の強みと課題は。  わが社はモーターの応用技術をコアとして顧客のものづくりに貢献し、100年以上の歴史を歩んできました。その歩みの中で培った技術こそが強みです。サーボモーターやインバーターなど制御の下で動作する製品を一通り自社開発していることも、お客さまへ提案する上では大きな支えです。課題は、コンセプトに基づき実践し続けることですね。

(聞き手・八角 秀、写真・松川裕希)

おかひさ・まなぶ 1991年安川電機入社、2017年ロボット事業部ロボット技術部長、19年安川電機(中国)有限公司総経理、20年安川電機(中国)有限公司董事長・総経理、21年執行役員。23年3月上席執行役員中国統括ロボット事業部長。1967年生まれの56歳

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