生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

[気鋭のロボット研究者vol.9]人の手を超える機能をロボットで【後編】/神戸大学大学院横小路泰義教授

産業用ロボットに人と同等以上の機能を持たせることを最終的な目標に掲げる横小路教授。後編では、人の手のように何でもつかめるロボットハンドの研究を紹介する。目指したのは、さまざまな形状とサイズの部品で構成される製品の組み立てを、一つのロボットハンドでこなす汎用性だ。

ミニトマト収穫ロボの実証実験を開始/スマートロボティクス

ロボット向けの要素部品などを開発、販売するスマートロボティクス(東京都千代田区、岡本成正社長)は2019年10月、ミニトマトを自動で収穫する独自開発の自動走行型アームロボット「トマト自動収穫ロボット」(=写真)の実証実験を開始した。トマト自動収穫ロボットはビニールハウス内を自動で移動しながら、ヘタが取れないようにミニトマトを収穫し、かごに詰める作業を担う。ロボットにはビジョンセンサーや距離センサーが搭載され、ディープラーニング(人工知能技術の一つで深層学習とも呼ばれる)技術を駆使してロボット自らがミニトマトの形状やサイズを判別する。ロボットハンドも独自で設計した。

現場でどう使う? 展示会で見た協働ロボットの多彩な提案

日本のあらゆる産業でロボットを活用した自動化のニーズが高まっている。中でも最近は、人と一緒に作業できる協働ロボットが注目されている。協働ロボットは人と同じ空間で作業できるだけに、使いやすさや安全性の高さなどが大きな特徴に挙げられるが、実際の生産現場ではどう使えばいいのか。ここでは、2019年9月18日~20日の3日間にわたり名古屋市内で開催された展示会から、出展メーカーの協働ロボットの多彩な提案事例を紹介する。

[特別企画 新ロボット展 in 2020年愛知vol.3]製品PRしつつトレンドをキャッチ/コスメック

来年7月に開催される「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン、RTJ)」への意気込みを聞く本特集。商社の安藤に続いて紹介するのは、周辺機器メーカーのコスメック(神戸市西区、白川務社長)だ。RTJでは豊富な標準品ラインアップのPRに加え、来場者が自社設備としてイメージしやすいよう具体的なアプリケーション(使い方の例)としてロボットのデモ機を出展する。また、「展示会は自社製品を来場者にPRするとともに、われわれ自身がロボット業界の動向を知る場でもある。それが次年の戦略を練る材料にもなる」と白川社長は話す。注)新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、「ロボットテクノロジージャパン2020」は開催中止となりました(4月13日修正)

[特別企画 新ロボット展 in 2020年愛知vol.2]優しくつかめるAハンド、加工現場でどう使う?/安藤

機械工具の専門商社の安藤(名古屋市昭和区、安藤仁志社長)は、来年7月2日から愛知県国際展示場(アイチ・スカイ・エキスポ)で開かれる「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン、RTJ)」に出展する。展示を予定するロボットハンド「Aハンド」は、シリコン製の先端(指)部分にエアを流して、内部のエア圧を調整して指の曲げ伸ばしをする。まるでタコの足のように柔らかく動き、優しく包み込んだり先端でつまむことができるため、柔らかい物や傷を付けたくない物に最適だ。ここでは初開催のRTJに出展する安藤の意気込みとAハンドの特徴を聞いた。注)新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、「ロボットテクノロジージャパン2020」は開催中止となりました(4月13日修正)

[特別企画 新ロボット展 in 2020年愛知vol.1]ROBOT TECHNOLOGY JAPANに込める思いとは/RTJ事務局長インタビュー

2020年7月、愛知で新たなロボット展示会が誕生する――。工場や物流拠点で使う産業用ロボットやその他自動化システムに特化した専門展「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン、RTJ)2020」が、ニュースダイジェスト社(名古屋市千種区、樋口八郎社長)の主催で開かれる。この9月から出展者の募集が始まった。平野清嗣RTJ事務局長は「製造業が集積する中部地方で専門展を開催することにより、産業用ロボットの普及を後押ししたい」と意気込む。注)新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、「ロボットテクノロジージャパン2020」は開催中止となりました(4月13日修正)

産ロボ専用の手袋を発売/東和コーポレーション

作業用手袋メーカーの東和コーポレーション(福岡県久留米市、渡辺聡社長)は9月18日、ロボット専用のゴム手袋「ROBO Glove(ロボグローブ)」を発売する。手袋メーカーとして培った技術を生かし、表面に独自の滑り止め加工「マイクロフィニッシュ」を施した。これにより、水や油が付いた物も滑らずに持ち上げられる。合成ゴム層が手袋内部への水や油の侵入を防ぐため、水や油によるロボットやロボットハンドの故障も防げる。

[SIerを訪ねてvol.10]3Dばら積みピッキングで注目集める新会社【前編】/トキワシステムテクノロジーズ

ロボットシステムの設計や製作を担うシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)を紹介する連載企画「SIerを訪ねて」も、とうとう10回目を迎えた。今回は、名古屋市中区に本社を構えるトキワシステムテクノロジーズ(TST、今井嘉之社長)を取材した。2018年2月に設立したばかりの新会社で、独自の画像処理技術を駆使した3次元(D)ばら積みピッキングのシステムを得意とする。19年7月には、6軸の垂直多関節ロボットを使った、ボルトや円柱形状の部品のピッキングシステムを新たに開発した。

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