生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

2025.05.07

[活躍するロボジョvol.39]みんなのおかげで/フレアオリジナル 吉沢一美さん

ロボット業界で活躍する女性にスポットを当てた連載「活躍するロボジョ」。第39回はフレアオリジナルの吉沢一美さんを紹介する。吉沢さんは入荷したロボットの動作確認やアルミフレーム架台の組み立て、交流サイト(SNS)「X」での情報発信などさまざまな業務を担う。「社長や専務、同僚もみんな優しく、何でも話しやすい雰囲気でいろいろと助けてもらいながら楽しく仕事をしています」と吉沢さんは話す。

チームワークで仕事

 「社内のいろいろな人のサポートが私の仕事です」と吉沢さんは話す。同社はロボットシステムを構築するシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)であり、中国Dobot Robotics(ドゥーボットロボティクス)の協働ロボットの販売代理店も務める。そのどちらの事業にも携わる。

 Dobotのロボットが入荷すると、ソフトウエアをアップデートし、動作確認や慣らし運転などを行う。ロボットシステムに使うアルミフレームの組み立てなども担う。社内の女性3人でXの「フレアオリジナル広報」のアカウントを運用し、社内の日常などを日々投稿している。
 「スタッフ同士の仲がよく、チームワークで仕事をしています。社長も専務も優しい人で、また同僚にも助けられながら、おかげさまで楽しく働けています」と言う。

ラテアートができる「バリスタロボット」の前で田中社長(右)や仲の良い同僚(中央)と談笑

 吉沢さんは「フレアオリジナルは女性にとってとても働きやすい職場」と話す。
 子どもの体調不良があればすぐに早退できる他、「作業時は手袋をすればネイルアートも楽しめます。髪の色も自由で、色を変えた時は『その色、いいね』といつも社長が言ってくれます」と笑う。

子どものチアリーディングを応援

入社の経緯を話す吉沢さん

 田中社長は吉沢さんを「愛社精神が強く信頼できる人」と表現する。
 その吉沢さんが入社したのは3年前。「6年前に夫ががんで亡くなったのですが、夫の勤め先がこの会社でした。家にこもる私を社長や専務が心配してくれ、会社に誘ってくれました」と話す。

同社の「広報三姉妹」のイラスト。吉沢さんは中央の「フゥ」、前出の同僚は右の「アヴィ」としてXに投稿(同社提供)

 私生活では小学4年生の娘がチアリーディングクラブ「上田エンジェルズ」でチアリーディングを習っており、その送迎や応援が生活の中心だ。同クラブは全国大会の各部門で1位に輝いたり、米国で開かれる世界選手権大会に何度も出場する名門として知られる。

 現在はチアリーディングの送迎のためにフルタイムの正社員勤務は断わりパートとして働いているが、送迎の必要がなくなったら正社員で働きたいという。
 「先日、地元の人たちにロボットをより身近に感じてもらうためのイベント『ロボット祭り』を開催しました。娘もそこに遊びに来たのですが、来場者アンケートには『将来この会社で働きたい』と書いてありました」とうれしそうに語る。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

TOP