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2019.10.07

イベント

現場でどう使う? 展示会で見た協働ロボットの多彩な提案

日本のあらゆる産業でロボットを活用した自動化のニーズが高まっている。中でも最近は、人と一緒に作業できる協働ロボットが注目されている。協働ロボットは人と同じ空間で作業できるだけに、使いやすさや安全性の高さなどが大きな特徴に挙げられるが、実際の生産現場ではどう使えばいいのか。ここでは、2019年9月18日~20日の3日間にわたり名古屋市内で開催された展示会から、出展メーカーの協働ロボットの多彩な提案事例を紹介する。

可搬16kgの新製品を披露

ユニバーサルロボットが披露した新製品「UR16e」

 9月18日から20日の3日間、名古屋市内のポートメッセなごやで、自動車関連技術の展示会「オートモーティブワールド」や電子機器製造技術の展示会「ネプコンジャパン」などさまざまな分野の展示会が同時開催された。ロボットに関する展示会もあり、協働ロボットの展示が目立った。

 協働ロボットの多彩な使い方を示した代表的な出展者の一つは、デンマークに本社を置く協働ロボットメーカーのユニバーサルロボット(UR)だ。
 特に注目を集めたのが、協働ロボット「eシリーズ」の新製品「UR16e」。今回展で初披露し、会期初日の19年9月18日に販売を開始した。可搬質量は16kg。eシリーズでは可搬質量が3kg、5kg、10kgのタイプをラインアップしていたが、より重い物を搬送できるようUR16eを開発した。

 自動車部品の搬送やパレタイジング(段ボール箱をパレットに積む作業)での用途を見込む。小間では、段ボール箱をパレタイジングするデモを披露した。
 URの日本支店(東京都港区、山根剛ゼネラルマネージャー)の技術担当者は「UR16eを目当てに来場した人も多かった」と胸を張る。

ビジョンエディション-Uを駆使したデモ

 また、キヤノンが開発した、URの協働ロボット専用の画像処理ソフトウエア「Vision Edition(ビジョンエディション)-U」を駆使した自動化システムも提案した。
 ビジョンエディション-Uは日本企業の製品では初めて、UR独自の認証制度「UR+」を取得したことでも知られる。

 小間では、ビジョンエディション-Uを組み込んだビジョンセンサーを使って、コンベヤーを流れるペットボトルの形状をURのロボットが認識し、ペットボトルをはかりに載せて重さを計測したり、品質検査をして良品と不良品を仕分けたりするデモを披露した。
 URの技術担当者は「ビジョンセンサーとロボットの通信接続には技術が必要で手間もかかる。だが、わが社の協働ロボットのターゲットは『ロボットの初心者』で、UR+のコンセプトは『初心者でも使えること』。ビジョンエディション-Uと自社製品の通信接続は簡単で、ビジョンセンサーを生かした自動化システムを立ち上げやすいのが特徴」と強調する。

「レンタル」を提案

オリックス・レンテックは協働ロボットのレンタルを提案

 「協働ロボットに興味がある。しかし、いきなり購入するのは…」と、資金面などから協働ロボットへの投資に二の足を踏む企業は多い。

 オリックス・レンテック(東京都品川区、小原真一社長)はこうした企業に向け、協働ロボットの「レンタル」を提案し、来場者の大きな注目を集めた。新規事業開発部の伊井俊介ロボット事業推進チームリーダーは「購入前にお試しで使えるのがレンタルの最大のメリット。また、単にロボットを貸すだけではなく、システム構築などの技術的な依頼にもある程度まで対応できるのが強み」と説明する。

 小間では、URやデンソーウェーブ(愛知県阿久比町、中川弘靖社長)の「COBOTTA(コボッタ)」など、さまざまな協働ロボットを展示した。この他、中国に本社を置くHikvision(ハイクビジョン)の無人搬送車(AGV)の走行デモも披露した。

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