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2023.08.02
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[活躍するロボジョvol.23]品質評価で性能向上に貢献する/川崎重工業 近藤千恵さん

ロボット業界で活躍する女性にスポットを当てた連載「活躍するロボジョ」。第23回は、川崎重工業で、産業用ロボットシステム製品の品質評価を担当する近藤千恵さんを紹介する。近藤さんは今年3月まで産業用ロボット用コントローラーの設計を担当していた。「万が一、品質評価に通らなかった時はただ突き返すだけでなく、設計の立場に寄り添って一緒に知恵を絞りたい」と話す。また、品質評価と並行して要素開発もする。品質評価であぶり出した課題や要素開発で得た知識を生かして、製品の性能向上を目指す。

設計から品質評価に転身

 川崎重工業の近藤千恵さんは、精密機械・ロボットカンパニーのロボットディビジョン品質保証総括部技術評価部の技術評価三課で課長を務める。

 近藤さんが入社した2008年から今年3月まで産業用ロボット用コントローラーの電気設計を担当していたが、長年の経験を買われて4月から製品の品質評価の担当に転身した。

 「設計を担当していた時には関わらなかった全てのロボットシステムを評価する。日々新しい製品や技術を知ることができ、それが刺激になって楽しい」と近藤さんは語る。

「近年のコントローラーは小型化が進んでおり、発熱を抑えることも課題の一つ」と近藤さん

 品質評価の担当として、ロボット向けコントローラーの品質が基準を満たしているかを確認する。日本だけでなく海外のさまざまな規格をクリアしなければならないため、評価のハードルは高い。規格についてより理解を深めるために、2週間に1回のペースで有志による勉強会を開いており、知識のアップデートは怠らない。

西神戸工場内のロボット第1工場が近藤さんの職場

 近年はコントローラーの小型化が進んでいる。サイズがコンパクトになる分、発熱をどう抑えるかなど設計における課題が増えた。

 「設計を担当していたので、設計にかけられるコストや日程に限界があるなど難しさはよく分かります」と近藤さん。「万が一、品質評価が通らなかったときはただ突き返すのでなく、どうすれば基準をクリアできるかを一緒になって考えたい」と経験者の立場からサポートも惜しまない。

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