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2025.11.13
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アストーの教育用ロボット販売に向け検討を開始/川崎重工業

 川崎重工業は9月30日、ポーランドのASTOR(アストー)が開発した教育用ロボット「astorino(アストリーノ)」の販売に向け検討する覚書をかわし、大阪市内のホテルで署名式を開いた。署名式には川崎重工の坂東賢二精密機械・ロボットカンパニーロボットディビジョン長とアストーのヤロスワフ・グラセル社長、アンドレッツィ・ガルバッキ副社長が参加し、覚書に署名した。今後、販売の具体的な条件や販路などについて検討を進める。

川崎重工業のロボットと同じカラーリングが施された、日本国内向けのアストリーノ

 アストーは自動化装置やロボットシステムなどを開発、提供するFA(ファクトリーオートメーション=工場自動化)システムメーカーで、ポーランド国内の7都市に拠点を持つ。2007年にポーランド国内で川崎重工のロボットを販売するパートナーとなり、20年には中欧・東欧の12カ国に販売先を広げるなど、両者は強固な関係を築いてきた。アストーは川崎重工のロボットを販売する中でロボット関連の技術を学び、21年に自社開発のロボットとして教育用途のアストリーノを開発した。

「次世代のロボットエンジニアの育成は大きな課題で、アストーはこのテーマにいち早く取り組み、実績を築いてきた」と語る坂東賢二ロボットディビジョン長
大阪・関西万博のポーランド館でもアストリーノを展示した

 アストリーノは教育用途として安全を確保し周囲の機械などを壊さないよう、可搬質量や動作速度は抑えられ、協働ロボットではないもののドイツのTUV(テュフ)の安全認証を得ており、柵は不要となっている。性能は限定的だが6軸垂直多関節ロボットに欠かせない構造を一通り備え、プログラミング言語は川崎重工のロボットと共通。また、部品が破損しても3Dプリンターで部品を出力できる。学生や初心者が失敗や実験を通して実践的なスキルを学べる。坂東ディビジョン長は「ロボット教育の面でポーランドは非常に先進的。日本でアストリーノを販売し、ロボット教育に役立てたい」と話した。

(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)

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