物流業界向けの内覧会でデバンニングロボをPR/川崎重工業
川崎重工業は6月7日~9日の3日間、神戸市西区にある西神戸工場のロボット第1工場で物流ロボット内覧会を開催した。ロボット第1工場内のショールームで、輸送用コンテナから貨物を取り出すデバンニングロボット「Vambo(バンボ)」をはじめとしたさまざまなロボットを紹介した。
新たなソリューションを提案する
デバンニングを自動化
プレゼンテーション後に、西神戸工場のロボット第1工場内のショールームを公開。物流業界向けの目玉機種として、昨年3月に発売されたデバンニングロボットのバンボの実機を紹介した。バンボは同社の中型ロボット「RS080N」と無人搬送車(AGV)を組み合わせたロボットシステムで、コンテナ内の荷物を自動で荷降ろしする。物流現場で作業者にとり肉体的負担が大きい荷物の積み降ろし作業を自動化するために開発した。
ケースをつかむための吸着ユニットは、幅650×奥行き650×高さ700mmまでの大きさであれば、ケースの大小を問わず対応する。また、吸着ユニットは縦方向に伸びるため、ケースを一度に2個つかんで効率的に荷降ろしできる。「一度に2個のケースを運べば、1時間当たり最大600個の荷降ろしができる」と説明員は話す。
多様なロボを紹介
ショールームでは、バンボの他にさまざまな役割を持つロボットを展示する。中でも大々的なのが、スポット溶接ロボット「BXシリーズ」とアーク溶接ロボット「BAシリーズ」「RAシリーズ」の3機種が自動車のボディーを溶接するデモだ。BXシリーズはケーブルとホースをアームに内蔵しており、隣接するロボットや周辺装置に干渉しないためラインの中でも設置しやすい。BAシリーズはアーク溶接用の小型ロボット。大型のアーク溶接ロボット「Bシリーズ」の手首中空構造を採用し、幅広い溶接トーチに対応したケーブルを通せるのが特徴。RAシリーズは5㎏~20㎏の可搬質量をカバーし、幅広い溶接対象に対応する。
他に、製薬や創薬向けのロボット「MS005N」も展示。全身がステンレス構造で、過酸化水素ガスでの滅菌やアルカリ洗浄液での洗浄が可能。また、米国食品医薬品局が定める規格に適合した部品を使っており、衛生面に優れる。7軸構造のため、狭いスペースでも柔軟に動作する。
(ロボットダイジェスト編集部斉藤拓哉)
同じ企業の記事
>>[注目製品PickUp!vol.15]シンプルなシステムで導入しやすく【前編】/川崎重工業「duAro」
>>[注目製品PickUp!vol.15]シンプルなシステムで導入しやすく【後編】/川崎重工業「duAro」
>>協働ロボを使ったシステムで検温を自動化/川崎重工業
>>AIベンチャーの米OSAROと提携/川崎重工業
>>[人事] 橋本康彦氏が社長に昇格/川崎重工業
>>ロボットによるPCR検査システムを公開/川崎重工業
>>ビジョン2030を発表、ロボットが発展支える/川崎重工業
>>[注目製品PickUp!vol.33]重労働の研削作業を遠隔操縦ロボットで【前編】/川崎重工業「Successor-G」
>>[注目製品PickUp!vol.33]重労働の研削作業を遠隔操縦ロボットで【後編】/川崎重工業「Successor-G」
>>防じん、防水性能を備えた小型汎用ロボットを発売/川崎重工業
>>関西国際空港に自動PCR検査ロボットシステムを設置/川崎重工業
>>ビジョン2030、新たなロボ事業を6000億円に/川崎重工業
>>周辺機器の認証で接続をスムーズに/川崎重工業
>>ロボット検査システムで無料PCR検査サービスを開始/川崎重工業
>>1時間当たり最大600個、デバンニングロボット「Vambo」発売/川崎重工業
>>愛知県でロボットPCR検査を開始/川崎重工業
>>[国際ロボット展 特別リポートvol.8]物流業務向けに注力/川崎重工業
>>物流分野向けにデパレタイズの自動化ソリューションを発売/川崎重工業
>>大型汎用ロボット「MXPシリーズ」を発売、動作性能など向上/川崎重工業
>>[活躍するロボジョvol.23]品質評価で性能向上に貢献する/川崎重工業 近藤千恵さん
>>変化に対応できる組織に/川崎重工業 坂東賢二ロボットディビジョン長
>>物流業界向け内覧会でデバンニングロボットの高速化をアピール/川崎重工業
>>産業用ロボットのプログラミング支援ソフトを発売/川崎重工業