[特集 ロボットテクノロジージャパンvol.7]これを見に行く
自動化への意欲高く 運用しやすさに注目
RTJ2022には、ロボットをすでに導入したユーザーをはじめ、これからロボットを導入し、自動化を進める加工企業が足を運ぶ。特に愛知県で開催されるため、地元の中部地域から多くの来場が見込まれる。来場者はどんな目的を持って会場を訪れるのか――。どんな仕事をしていて、どんな工程のロボット導入や自動化を検討し、RTJ2022には何を見に行くのか。ここでは中部地域の加工企業の期待の声を紹介する。あくまで一部ではあるが、目立つのは、導入後も改善、変更できる運用しやすい自動化設備への期待だ。
建和(愛知県安城市、山本道典社長)
《事業概要》 自動車部品などのプレス加工品の製造、販売。金型の設計製造から一貫生産でき、多段工程にわたる順送プレスやファインブランキングなどにも対応する。 《ロボット導入工程、検討工程》 主に搬送設備への導入を検討。プレス完了後の製品を自動配送するシステムを現在導入中。誰もが製造を簡単に、少しでも作業負荷を減らせるように検討している。今後は切削加工機へのワーク搬入装置などもできるだけ協働が可能なシステムを検討し、社員の働く環境の改善を目指す。 《これを見に行く》 山本社長 製造現場はよりフレキシブルな生産体制を必要としている。そのため専用的な自動化ではなく汎用的な自動化提案と、全体パッケージというよりも要素ごとの自動化が確立でき、後で修正できるものを見つけられることを期待している。
坂井製作所(岐阜県各務原市、藤田斉社長)
《事業概要》 水栓金具の製造、販売。自動機が多いため、小物の大量生産の加工が得意。現在、新工場を増設中で、医療機器や自動車部品の仕事も受注している。グループには組み立て作業の会社などもあり、さまざまな顧客ニーズに対応できる環境。 《ロボット導入工程、検討工程》 小型の自動旋盤が中心のため、段取りをいかに効率化するかが重要。クイック・チェンジ・システムの導入を進めており、誰でも簡単にできるようにすることから自動工具補正などの自動化、さらに工具脱着のロボット化などを検討中。 《これを見に行く》 瀬崎雅之常務(=写真) 段取りのさらなる省人化提案を期待。パッケージ製品よりも、多くある生産設備に共通で使えるような要素技術の提案をいち早く社内に導入していきたい。今後ますます多品種への対応が必要になるため、導入した後にどう対応できるかが最も重要と思っている。
丸正精工(名古屋市守山区、今吉智彦社長)
葵工機(岐阜県坂祝町、納土総社長)
ヤマト技研(愛知県みよし市、青木考悌社長)
FIRSTMACHINING(ファーストマシニング、岐阜県岐南町、河田哲也社長)
《事業概要》 オートバイや金型の部品製造をはじめ、各種の金属部品の製造、販売。複合加工機を使った短納期や工程最適化で顧客ニーズに対応している。工程設計に定評があり、今後は他社のエンジニアリングサポートも事業化予定。 《ロボット導入工程、検討工程》 完全自動化よりも省人化プロセスを積極的に採用し、誰でも同じ仕事ができる部分と、そうでない部分を分けている。現在は3次元測定機での省人化した自動測定システムを構築中。 《これを見に行く》 河田布美子専務(=写真) 個別の省人化のヒントになるような展示を期待。当社は女性や若いスタッフも多いため、将来的に彼らがよりやりやすく、考えやすい仕事環境にシフトできるような提案を楽しみしている。
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