内覧会で物流自動化のトータル提案力を訴求/MUJIN
トータルで差を付ける
デモエリアに常設展示はしないが、内覧会では速さを追求したデパレタイズシステムも紹介した。箱の重量など全ての条件がそろう場合のチャンピオンデータではあるが、1時間あたり900ケースを処理できたという。
「新型コロナウイルス禍でエンジニアが社内にいる時間が増え、ビジョンセンサーのレンズや画像解析の方法に加え、ロボットの動作などあらゆるところを見直した。ロボットシステム全体のノウハウを蓄積しているMUJINならではの速さ」と藤巻氏は言う。
このように、システムとしてトータルで高度化を図れるのは、MUJINの強みと言える。
同社は「モーションプランニング」と呼ばれる人工知能(AI)技術に強みを持つベンチャー企業だが、要素技術や要素機器単体ではなく、システム構築されたロボットシステムを顧客に提供する。
AIやソフトウエアの技術者だけでなく、ハードウエアや、顧客の現場を知るシステム構築の技術者も擁する。
デモエリアに展示するシステムにも、システム構築まで含めた幅広いノウハウが盛り込まれている。例えば、デパレタイズシステムでは、カメラで上から見ただけでは認識しにくい箱の高さデータだけは、別途レーザーセンサーで取得する。ピッキングシステムでは、大中小の吸着パッドの組み合わせにより、一つの真空ハンドで幅広いサイズの物に対応できる。
滝野CEOは昨年のロボットダイジェストのインタビューで「モーションプランニングはMUJINの技術の核ではあるが、提供するのはその技術ではなく、顧客のニーズを満たすシステムでありソリューション(課題解決)」と強調した。その一端が垣間見える内覧会だった。
次回開催時期は未定だが、同社では今後もこうしたイベントを継続的に開く計画だ。
(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)
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