[2023国際ロボット展リポートvol.9]6つの自動化ソリューションに注目集まる/Mujin 滝野一征CEO ショートインタビュー
Mujin(ムジン、東京都江東区)は、デバンニングロボット「TruckBot(トラックボット)」をはじめとした6つのソリューションを展示し、多くの来場者の注目を集めた。展示リポートvol.9では展示内容の紹介と合わせ、会場で実施した滝野一征最高経営責任者(CEO)兼共同創業者のショートインタビューをお届けする。
デバンニングロボットを国内初公開
Mujinのブースコンセプトは「変種変量時代の自動化をDXするインテリジェントオートメーション」。人手不足などを背景に自動化需要が高まるが、自動化が難しい変種変量生産に対して、同社のプラットフォームを活用した柔軟なソリューションを今回展では提案した。
いずれのソリューションでも核となるのが「Mujinコントローラ」だ。ロボットの制御だけでなく、無人搬送車(AGV)やコンベヤー、各種アクチュエーターなどさまざまな自動化機器をMujinコントローラに接続できる。それにより、生産ライン全体の統合制御やデータの可視化、リモート運用などを可能にする。
ブース内では、Mujinコントローラに接続した機器の動作をリアルタイムで仮想空間に再現した様子をモニターに表示し、Mujinコントローラを軸とした工場内の自動化をPRした。
今回展では、デバンニングロボットのトラックボットを国内初公開した。トラックやトレーラー上のコンテナから1時間当たり最大1000ケースの混載荷降ろしが可能。Mujinコントローラで制御することで、効率的な経路と動作を自律的に計算し、高い生産性を実現する。広報担当者は「レーザーセンサーとカメラを各4台搭載しており、奥行きなどの位置を的確に判別できる」と語る。
トラックボットは米国で先行販売しており、国内向けに今後発売する予定だ。
トラックボットの他に、
①従来難しかった通い箱の混載パレタイズなどができる「次世代工場物流システム」
②段ボール箱や折り畳みコンテナ(オリコン)などを1つのロボットハンドで仕分けできる「次世代流通デパレシステム」
③木材加工機と連携し、切断した建材の積み付けや順立て、端材の廃棄の動作を自律生成し、加工機メーカーの新システム開発支援をした「次世代建材パレタイズシステム」
④Mujinコントローラで検査装置やバリ取りプレス機なども制御する「次世代加工機投入ライン」
⑤ティーチング(教示)レスで変種変量の組み立てラインに対応する「次世代ロボット組立ライン」
――を展示し、展示会の終了時刻である17時間際になっても多くの来場者でにぎわった。
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