• 海外
2024.05.21
★お気に入り登録

米企業、ロボットに積極投資/国際ロボット連盟

 ドイツに本部を置く国際ロボット連盟(IFR、マリーナ・ビル会長)は4月30日、アメリカの製造業が自動化に大規模な投資を行っているとの速報を発表した。

 2023年の米製造業全体での産業用ロボットの新規導入台数は、前年比12%増の4万4303台に達した。ビル会長は、「米国は世界屈指の先進的な製造業を有する。速報値ではあるが、昨年の米国内の主要産業全てでロボットへの投資が活発だった」とコメントした。

 自動車向けの新規導入台数は同1%増の1万4678台で、米国内の産業用ロボット導入全体の33%を占めた。ビル会長は、「米国は中国に次いで世界第2位の自動車・軽自動車生産国。電気自動車への移行や労働力不足に対応するため、ロボットへの投資が進んでいる」と説明する。

 電気・電子産業では、新規導入台数が同37%増の5120台となり、18年の過去最高値5284台に迫った。このセグメントの市場シェアは全体の12%となった。国内のサプライチェーン強化やクリーンエネルギーへの移行を推進するプロジェクトが需要を後押しした。

 その他の主要産業では、金属・機械産業向けが4123台(同6%増)で市場シェア9%、プラスチック・化学製品産業向けが3213台(同5%増)で市場シェア7%を占めた。

 カナダの23年の産業用ロボットの新規導入台数は同43%増の4616台で、うち自動車産業向けが55%の2549台だった。メキシコは、同ほぼ横ばいの5868台で、うち自動車産業が全体の69%の4068台を占めた。

 23年の世界ロボット統計の最終結果は、24年9月24日に公表予定。

詳細はIFRのウェブページ「U.S.CompaniesInvestHeavilyinRobots」から

同じ企業の記事

>>[創刊特別インタビュー]10年後が楽しみ/国際ロボット連盟津田純嗣会長

>>世界の産ロボ販売台数がこの5年で2倍に/国際ロボット連盟

>>ブレグジット問題を抱える英国でロボット導入が停滞/国際ロボット連盟

>>2019年の世界の産ロボ新規導入は37万台。日本は導入台数2位/国際ロボット連盟

>>過去最高を更新、2018年の世界のロボット販売額/国際ロボット連盟

>>従業員1万人あたりの産ロボ稼働台数の世界平均は113台、日本は3位/国際ロボット連盟

>>20年の世界の産ロボ新規導入は38万台、コロナ禍でも中国好調/国際ロボット連盟

>>新会長にABBマリーナ・ビル氏、副会長にファナック山口賢治社長を選出/国際ロボット連盟

>>21年の世界の産ロボ新規導入は50万台、過去最高を記録/国際ロボット連盟

>>産ロボ新規導入実績、アジアが欧米を大きくリード/国際ロボット連盟

>>韓国のロボット密度、世界1位に/国際ロボット連盟

>>2024年のロボットトレンド、トップ5を発表/国際ロボット連盟

>>過去最多400万台超のロボットが世界で稼働/国際ロボット連盟

>>安川電機の小笠原浩会長がデミング賞本賞を受賞

>>ロボット密度は7年で2倍以上に! 国別ランキングを発表/国際ロボット連盟

>>ロボットの5大トレンドを発表/国際ロボット連盟

>>ロボット業界で活躍する10名の女性を選出/国際ロボット連盟

>>中国、ロボットとハイテクに1兆元の巨額投資へ/国際ロボット連盟

>>欧州自動車産業、ロボット導入が高水準維持/国際ロボット連盟

>>日本の自動車産業、ロボット導入が過去5年間で最多に/国際ロボット連盟

>>世界のロボット需要が10年で2倍に/国際ロボット連盟

★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE