産ロボ新規導入実績、アジアが欧米を大きくリード/国際ロボット連盟
国際ロボット連盟(IFR)は9月26日、2022年の世界の産業用ロボットの導入実績を台数ベースで発表した。全世界の工場における産業用ロボットの新規導入台数は前年比5%増の55万3052台と、50万台を2年連続で上回った。地域別にみると、73%がアジア、15%が欧州、10%が米州に導入された。
日本は前年比9%増、世界ランク2位を維持
国別で見ると、新規導入台数のトップは中国で、前年比5%増の29万258台。中国の産業用ロボット市場は世界最大の市場規模と目覚ましい成長率を誇り、多くのロボットサプライヤーが同国内での生産拠点を拡大する。17年以降、中国の産業用ロボットの新規導入台数は年間平均約13%で成長している。
日本は、同9%増の5万413台で、新型コロナウイルス禍前の19年の導入台数4万9908台を上回り、中国に次ぐ2位を維持した。また、輸出台数が同12%の20万7737台、輸出総額は同21%増の4960億円と共に過去最高を記録。生産台数も同11%増の25万6807台で過去最高を記録するなど、生産国としての存在感を示した。なお、17年以降の日本の産業用ロボットの新規導入台数は年間平均約2%で増加している。
3位は米国で、新規導入台数は同10%増の3万9576台。ピーク時の18年水準(4万373台)には及ばなかったが、自動車向けが同47%増加するなど大幅に増加した。
4位は韓国で、同1%増の3万1716台を記録。わずかながらも2年連続での増加となり、中国、日本、米国に次ぐ世界4位の産業用ロボット市場として立場を維持した。
世界経済の鈍化に反し成長傾向
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