生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

2023.10.17

中国プードゥーと提携し清掃ロボットを販売、工場にも提案/HCI

ロボットのシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)のHCI(大阪府泉大津市、奥山浩司社長)は8月に、中国の自律走行型ロボット(AMR)メーカーのプードゥー・ロボティクスと提携し、業務用清掃ロボット「CC1」の販売を開始した。HCIも開発に協力し、ドライとウェットの切り替え機能や、給排水のできる充電スタンドなどを実装した。当初はホテルなどのフロア清掃を想定していたが、HCIの自社工場で問題なく使えたことから、工場向けの販売にも力を入れる。「発売直後から引き合いが活発で、日本全国のホテルや物流業者、清掃業者、部品メーカー、機械メーカーなどから現場テストの要望が寄せられている」と奥山社長。今後、事業領域拡大のきっかけとして拡販に力を入れる。

工場向けに導入実績

正面中央にライダーを搭載し、左右に2つずつレーダーを備える

 プードゥー・ロボティクスが開発した「CC1」は、レーザー測域システムのLiDAR(ライダー)と障害物検知用のレーダーを搭載する清掃ロボット。簡単なユニット交換によりドライとウェットを切り替えできる。ドライでは長さ約3cmまでのごみを吸引し、ウェットでは洗剤を使って床の油分を拭き取る。HCIでは今年8月に販売を開始した。

 HCIの奥山社長は「わが社の部品加工工場でテストし、少量であれば切りくずなどを吸引しても問題ないことを確認した。プードゥーはホテルやレストランでの使用を想定していたが、工場でも使えることが分かり、提案先の幅が広がった」と話す。国内では特に工場向けの引き合いが多く、大手工作機械メーカーにも導入の実績がある。稼働中の正面モニターには目が2つ映し出され、まばたきもする。コロンとした小さなロボットが清掃して回る様子は可愛らしく、人気の理由の一つだ。

現場テストは3週間待ち

工場の床の油分を拭き取る効果を実証した様子

 CC1は専用スタンドで自動的に充電と給排水をし、3時間の充電で最大8時間稼働する。本体底面の寸法は約70cm四方で、重さは63kg。2人いれば持ち上げられる。業務用清掃ロボットとしてはコンパクトだ。「業務用と家庭用清掃ロボットの中間のサイズで、狭い通路の多い工場でも使いやすい」と奥山社長は説明する。本体の右前方には、本体よりも外側に張り出すサイドブラシがあり、隅まで清掃可能だ。

 HCIは代理店として販売するだけでなく、SIerとしての技術力を生かし、保全やメンテナンスといったサポートも手掛ける。通常の購入の他にレンタルやリースにも対応する。「より高性能な上位機種や新機種が発売された時に乗り換えやすいなどの理由で、レンタルの引き合いは多い」と奥山社長。足元では現場テストが3週間待ちになるほど多くの引き合いが寄せられており、「わが社が目指す『総合ロボットプロデュース』を実現する足掛かりにしたい」と力を込める。

(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)

TOP