埼玉にショールーム併設営業所を開設、東日本市場を開拓/HCI
工場での導入が増加
HCIは各種自動機や、産業用ロボットシステムなどで豊富な実績を持つSIerだが、近年は配膳ロボットや業務用清掃ロボットの販売にも力を入れる。それら製品の販売を強化するため、東日本全体をカバーする拠点として開設したのが埼玉営業所だ。
納入先は飲食店や小売り店、宿泊施設、倉庫など幅広いが、最近は特に工場向けが多いという。部品・製品の搬送や、工場の清掃向けに導入が増える。
同社は中国のPudu Robotics(プードゥーロボティクス)、AUTOXING(オートシン)、OrionStar Robotics(オリオンスターロボティクス)の3社の代理店で、近々さらにもう一社の取り扱いを開始する。
「一見同じように見えても、各メーカーのロボットの強みや特徴はそれぞれ異なる。複数メーカーを扱う代理店は少ないが、わが社なら各メーカーのロボットを適材適所で提案できる」と松本所長は話す。
例えば、プードゥーの清掃ロボット「CC1」なら1台で掃き掃除、吸引、ドライ清掃、ウェット清掃の全てに対応でき、部屋の端まで清掃できる。オートシンの配膳ロボットの最小モデルは横幅49cmで、幅55cmの空間を走行できるなど狭い空間でも使いやすい。オリオンスターの「LuckiBot Pro(ラッキーボットプロ)」なら人工知能(AI)音声機能を搭載し、音声での指示が可能だ。
ロボットの専門知識がなくても扱えるため、商社やさまざまな販売店経由で販売することが多いが、産業用ロボットと連携させる場合などは直接ユーザーと契約し、システム構築まで担うケースもあるという。
各メーカーの実機を展示
その場でマッピングをして動作デモを見せられる
同社の配膳・運搬ロボットや清掃ロボットの売り上げは一昨年から昨年で6倍に伸び、今年はさらにその2倍を目指す。「人手による搬送やベルトコンベヤー搬送から配膳・運搬ロボットに置き換えたいなどの要望が多く、従来からの産業用ロボットのSIer事業に加え配膳・運搬や清掃の面からも人手不足の改善に貢献していきたい」と松本所長は話す。
(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)