2025.07.17
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ロボ導入支援サービスに「低価格パッケージ」追加/ミスミ

 ミスミグループ本社は7月10日、ロボット導入支援サービス「MiBOT(ミボット)」に「低価格パッケージ」を追加した。生産現場や物流現場などで自動化が求められる主要な作業を標準仕様とオプション対応の形に限定することで、提供価格を従来比で最大56%値下げした。
 対象の作業は「加工機への加工物の投入と取り出し」と、荷役台(パレット)への積み付けや積み下ろしをする「パレタイザー」、「ねじ締め」の3つ。それぞれ、目安の価格を600万円程度に抑えた。


 同社は昨年3月、主に中小企業への産業用ロボットの導入を支援する目的でMiBOTを開始した。
 全国のシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)と連携し、各用途向けのパッケージシステムを紹介するウェブページを構築。同ページからの問い合わせをきっかけに、ロボット導入を検討する企業とSIerを仲介する。
 導入を検討するユーザー側は無料でこのサービスを利用でき、パッケージの詳細ページでは参考価格や納期なども確認できる。ロボットに関する相談先が身近にない場合でも具体的なイメージを持ちながら導入を検討できる。


 そうした取り組みを始めて1年がたつと、中小企業のロボット導入において「価格のハードル」はサービス開始時の想定以上と分かってきた。米国の関税政策や中国経済の変調などにより、ロボットシステムの部材価格が上昇しており、さらなる向かい風になっている。
 そこで、中小企業でも手が届く「低価格パッケージ」を開発して提供を開始した。ミスミの内製品や調達ネットワークを使って、システムの構築価格を抑えた。また、仕様を標準化することで設計にかかる工数を削減し、コストダウンを実現した。
 今後も対象の作業を増やしていく方針を掲げる。

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