日本の自動車産業、ロボット導入が過去5年間で最多に/国際ロボット連盟
国際ロボット連盟(IFR、伊藤孝幸会長〈ファナック技監〉)は7月15日、日本の自動車産業における昨年の産業用ロボット導入台数が約1万3000台に達したと発表した。前年比11%増で、2020年以来5年ぶりの高水準となる。
昨年の日本のロボット密度(従業員1万人あたりの稼働台数)は1531台で、世界4位。米国やドイツを上回り、スロベニア、韓国、スイスに次ぐ。伊藤会長は「日本は世界のロボット生産の38%を担う製造大国であり、国内でも工場の自動化が進んでいる」と述べた。
背景には、脱炭素社会に向けたパワートレインの転換対応がある。電動車(バッテリーEVや燃料電池車など)や水素エンジンの開発が進む中、生産体制の多様化に向けてロボット活用の重要性が増している。
自動車産業は日本におけるロボット導入全体の約25%を占め、導入台数では電機・電子産業(約1万4000台、前年比5%減)に次ぐ規模。IFRは「日本のロボットは産業現場だけでなく、日常生活を支える存在としても期待されている」とし、大阪・関西万博で開催されている「未来づくりロボットWeek」での体験展示にも期待を寄せた。
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