2023.11.23
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[特集 2023国際ロボット展vol.8]自慢のパッケージ製品を披露/マシンテンディング

ボタン1つで操作できる

ミツトヨの3次元測定機「マイスター555」とロボットシステム「マイボットイーシステム」

 測定機へのワークの付け外しを提案する企業もある。測定機器メーカーのミツトヨ(川崎市高津区、沼田恵明社長)は「すべての測りたいにこたえたい」をコンセプトに、産業用ロボットと各種測定機を組み合わせたソリューションを紹介する。  その1つが、3次元測定機「MiSTAR(マイスター)555」と組み合わせて使うロボットシステム「Mi-BOT e-system(マイボットイーシステム)」だ。  ワークの保管棚とファナックの協働ロボットを一体にしたシステムで、保管棚にはワークを載せたパレットごと搭載する。ワークを固定したパレットを棚にセットし、準備完了の合図として設置箇所の下にある棚のボタンを押す。すると協働ロボットが、ボタンの押された箇所からパレットごと持ち上げて、3次元測定機の機上にセットする。

測定機の向かって右側が大きく開口しており、協働ロボットも機上へのワーク搬送をしやすい

 マイスター555は元々、工作機械の横などで使う想定で開発した機種。耐環境性が高く、温度変化のある生産現場でも使用できる。片持ち構造で機上での段取り作業もしやすい。  その段取り作業のしやすさを生かして、ロボットと組み合わせた。3次元測定機の機上にパレットを設置する際には、3点支持のジグを使う。そのジグの工夫で、高い位置決め精度を実現した。  担当者は「ロボットの初心者でも簡単に扱える。保管棚全てにワークをセットすれば、ちょうど一晩で測定が終わる」とアピールする。

ソフトも一体で

ユアサ商事のブース全景とコンセプトイメージ

 ユアサ商事は「完全自動のアルミ部品加工ライン」をブース内に展示する。  工作機械の一種である小型マシニングセンタ(MC)を中心に、ワークの搬入出用のロボットパッケージ製品を組み合わせた。さらに、検査工程や工程間の搬送まで自動化した生産ラインを構築する。  まず、MCからのワークの搬入出には、産業用ロボットとストック棚を組み合わせた脱着自動化装置「Robo Combo(ロボコンボ)」を使う。手頃な価格と簡単に設置できる手軽さが特徴だ。

搬送ロボットなども展示する

 さらに、人工知能(AI)を使った外観検査装置「F(ai)ND OUT EX(ファインドアウトEX)」で、ワークの外観検査をする。AI検査に必要なカメラや照明、AI用パソコンをセットにした。  その工程間では、搬送ロボット「Delivery Robot(デリバリーロボット)」などを使う。自動化だけでなく、省エネ関連のソフトなども組み合わせて展示する予定だ。

(ロボットダイジェスト編集部 西塚将喜)

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