生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン

2023.11.24

[特集 2023国際ロボット展vol.9]周辺機器は使いやすく、安全に/ロボット周辺機器

生産現場の自動化は、ロボット単体では実現しない。ワーク(対象物)の把持にはロボットハンドが、認識や測定には3Dカメラが必要など、周辺機器があって初めて生産工程をロボットに置き換えられる。2023国際ロボット展(iREX2023)では多様化するワークに対応すべく、出展者各社は認識精度を高めたカメラやより使いやすいハンドなど最新製品をアピールする。それに加え、ユーザーが安心してロボットを導入できるよう、安全性や環境性能を意識した製品も多い。

食品から金属製品まで

ピアブ・ジャパンの吸着パッド「FCX50」

 ピック&プレースやパレタイジングなど、搬送作業にはロボットハンドが欠かせない。指でワークを把持するタイプや吸着して持ち上げるタイプなどがあるが、共通して重要なのは安定してつかめること。その上で可搬質量や動作速度を上げられるよう、各社が開発に取り組む。

 スウェーデンに本社を置く真空機器メーカー、ピアブの日本法人ピアブ・ジャパン(東京都葛飾区、吉江和幸社長)は、吸着パッドの新製品「FCX50」を出展する。
 FCX50はシリコン製の吸着パッドで、表面に凹凸のある食品の搬送に向く。吸着面の直径は50mm。表面に凹凸があっても真空状態を作り、ワークを吸着できる。展示会場ではパイナップルの搬送デモを披露する。

 オートメーション事業部の岩田真プロダクトセールスマネジャーは「協働ロボットの出現で、ロボット導入のハードルが下がってきた。結果としてこれまで以上に多くの企業が自動化を検討し始め、ピッキングの対象物が多様化している。真空機器を活用すれば軟らかい対象物もつぶさず、確実に把持して搬送できる」と話す。

「対象物と実際に接する、ロボットハンドのバリエーションが重要」と話す岩田真プロダクトセールスマネジャー

 また現在、協働ロボットでパレタイジングを自動化するのがトレンドの1つ。処理速度を高めるためには、ハンド自体の質量が重要という。
 パレタイジングに向く同社の真空グリッパー「Kenos Safe&Light(ケノス セーフ&ライト、KSL)」は、サイズが幅320mm×奥行き160mmで、本体質量が約1.3kgと非常に軽い。「ハンドが軽ければ、その分ロボットの可搬質量に余裕ができ、早いスピードで動かせる」(岩田マネジャー)。

 同社はロボットの活用シーンを広げられるように、多様なハンドの開発に取り組む。岩田マネジャーは「わが社は食品や包装製品などに特化しているイメージを持たれているが、重厚長大産業向けの実績も多い。ユーザーの課題解決に向け、自動化の方法や条件を突き詰めて提案したい」と語る。

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