【SIerを訪ねてvol.68】イメージを形に! 現場にフィットする自動化システムを/チアキ機工
システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)のチアキ機工(静岡県富士市、田中大輔社長)は協働ロボットシステムを事前にトライアルできるサービス「ROBOFIT(ロボフィット)」を提供する。中小の製造現場にとって、多品種少量生産への対応や投資対効果の見えづらさから自動化の障壁はいまだに高い。ロボフィットではロボットシステムの1日トライアルからコストを抑えたシステムの構築、教育用プログラムの提供まで一貫して自動化の導入をサポートする。
(平川一理:ロボットダイジェスト編集部)
アフターサービスまで一貫対応
3つの柱で中小製造業の自動化を
SIer事業の顧客はロボットを初めて導入する中小規模の金属加工企業が大半を占める。こうした現場では多品種少量生産への対応や投資対効果の見えづらさから、自動化が先延ばしにされてきたケースが多い。
そこで24年、導入前に協働ロボットシステムを試せるサービス「ROBOFIT(ロボフィット)」の提供を開始した。ロボフィットは「トライ」「シンプル」「ラーニング」の3つの柱で構成される。デモシステムのトライアルから、導入しやすい価格に抑えたシンプルなシステムの構築、ロボット教育用のラーニングプログラムの提供までをサポートする。
田中社長は「それぞれの現場にフィットした一品一様のロボットシステムを納めるという思いを込めてロボフィットと命名した」と話す。
トライアル期間は1日間だ。まず顧客の自動化ニーズを聞き取り、テスト用のデモシステムを製作する。客先に持ち込んだ後は現場合わせでプログラムを適宜調整し、要望に沿ったシステムに近付けていく。ロボットシステムを導入するリスクについてもこの時に併せて説明する。
「検証やデモシステム製作のためにファナックの協働ロボット『CRXシリーズ』、中国の協働ロボットメーカー、FAIRINO(ファイリノ)のロボット、中国のビジョンシステムメーカー、Mech-Mind(メックマインド)のビジョンカメラなどさまざまな設備を保有する」と田中社長は話す。
同社は鉄工所を前身とするためロボットハンドの製作や調整に柔軟に対応できる。そのため、顧客のイメージをデモシステムに落とし込むまでのスピードが早いのも特徴だ。ニーズの聞き取りからデモシステムの納入まで最短2週間で実施した事例もあるという。また、ロボットがスタートボタンを押したり、工作機械の扉を開閉したりするメカ的な仕様のシステムにすることでトライアルまでの時間を短縮している。
田中社長は「わが社の企業理念の一つに“イメージを形にする”があり、これを体現したサービスがロボフィット。見積もり前の早い段階で、具体的なイメージを基に導入を検討していただける」と力を込める。
峯田武巳取締役も「仕様書やCAD図面ではなく実機を見て自動化像をイメージしてもらい、“自動化を実現できそうだ”という気持ちになってほしい」と語る。

