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2023.06.27

イベント

食品向けロボットが注目集める!【その3】/FOOMA JAPAN2023(1/3)

日本食品機械工業会は6月6日~9日の4日間、東京都江東区の東京ビッグサイトで世界最大級の食品製造総合展「FOOMA JAPAN(フーマジャパン)2023」を開催した。出展社数は969社で過去最大規模での開催となった。「その3」では食品の製造装置メーカーや包装機械メーカーが多く出展した東1~6ホールに焦点を当てる。同エリアでは、ロボットで食品を扱う展示が目立った。

ハンドの爪にカメラ内蔵

ロボットがから揚げや天ぷらを盛り付けた

 山善のブースでは、弁当にから揚げやエビの天ぷらを盛り付けるラインの展示が注目を集めた。ロボットにはベンチャー企業、FingerVision(フィンガービジョン、東京都文京区、濃野友紀社長)のロボットハンドを装着した。

 フィンガービジョンは、画像情報をベースに触覚を再現する技術に強みを持つ。ロボットハンドの爪の内部にカメラを搭載する。
 特殊な透明フィルムを付けた爪と対象物(ワーク)との接触部を、爪の内側から撮影。その情報を独自の画像処理ソフトで解析して、滑りや力の分布を検知する。

爪の内側から撮影した映像で、ワークの滑りや力の分布を検知する

 ワークをつかんだ時の滑り量を基に最適な力加減をコントロールでき、軟らかい食品でもつぶさずに搬送できる。

 濃野社長は「ワークに合わせて握る力をコントロールできるため、ワークの種類を変えても対応できる。短時間で作る弁当を切り替えるような盛り付けラインにも向く」と語る。

ロボットが寿司を握る!?

 おにぎりの製造装置で高い国内シェアを持つ不二精機(福岡市博多区、青木太志社長)は、寿司のしゃりの製造機と寿司ねたをしゃりに載せるロボットを組み合わせたシステムを参考出展した。

 回転寿司屋の厨房での使用をイメージした。まず、2貫分のしゃりを皿の上に作る。その皿をベルトコンベヤーで搬送しながら、ロボットで魚の切り身を載せる。柔軟で把持しにくい魚の切り身をつかむため、独自のロボットハンドを開発した。
 ロボットハンドは都度、消毒液につけて消毒する。寿司ねたの鮮度を保つため、専用の冷却トレーなども業務用冷蔵庫メーカーなどと作り上げた。

 島田政昭常務執行役員は「回転寿司の店舗では人手不足が深刻。人気上位のねただけでもひたすら作り続ける自動化装置が欲しい、とのニーズは多い。トレーをさらに改善して、ねたを取りやすくするなどの工夫を重ね、サイクルタイムの向上を目指したい」と意気込む。

  • 不二精機の寿司製造ライン

  • ロボットでしゃりに載せた寿司ねた

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