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会場速報

REAL TIME REPORTING

プラズマ照射で表面処理/FUJI

FUJI(C-09)は6軸多関節ロボットを使ったプラズマ表面改質システムのデモを出展する。プラズマをワークの表面に照射することで、表面の汚れがなくなり親水化する。接着剤や塗料が表面にいきわたりやすくなり、接着力や塗料の食い付きを高めることができる。担当者は「自動車部品メーカーからの引き合いが多いが、半導体部品の接着やカテーテルのコーティングなど幅広い用途で活用できる」と話す。

自動化で良品を作り続ける/ユアサ商事

 工作機械を使った金属加工の自動化が進む。しかし、加工トラブルの突発で良品を作り続けるのが難しいことも多い。そこで、加工トラブルを抑止しながらの自動化を提案するのが、ユアサ商事(B46)だ。

 ツガミのマシニングセンタ「VA4」や自社開発の加工物取り出し用ロボット「ロボコンボ」を組み合わせた。さらに、各種センサーを駆使して、加工トラブルを事前に検知し、停止や修正をする。また、加工状態を保つため、加工液の保全機器も合わせて提案する。

 開発を率いるユアサ商事の金山久樹市場開発部長は「単に工作機械とロボットを提案するのでなく、『加工条件の安定』もないと完全な自動化はできない。今は理想の8割まで達成した」と、さらなる高みを目指す。

チョコ停防ぐパーツフィーダー/スターテクノ

システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)のスターテクノ(愛知県岩倉市、塩谷陽一社長、B-43)は、パーツフィーダー「ビジョンフィーダー」を出展する。NTNと共同開発し、複数種類のワークに対応できるのが特徴だ。2Dビジョンセンサーでワークの中心部の形状を特定するだけでピッキングできる。複数のワーク(加工対象物)に対応できるだけでなく、ワークにバリが残っている場合でもピッキングできるため、チョコ停を防いで作業効率の向上に貢献する。営業部営業課の宮崎正樹さんは「ハンド部分を変えることで多様なワークに対応できる」と話す。

ロボットだけでローディング/富士精工

富士精工(B-21)は協働ロボットと産業用ロボットを使ったローディングシステムのデモを展示する。穴が開いた円形のワーク(加工対象物)を協働ロボットがピッキングし、コンベヤーに設置する。コンベヤーで流れるワークの形状をカメラで認識し、産業用ロボットが形状ごとに決められたストッカーにセットする。最後に産業用ロボットがワークに合ったハンドに自動で付け替えてワークを工作機械にローディングする。営業部精機営業課SFGの阿部孝行主幹は「ピッキングからローディングまでロボットがするため、人が介入する必要がない」と話す。

爪だけを交換できるチェンジャー/SMC

空圧機器メーカーのSMC(C-23)は、フィンガーチェンジ機能を持つエアチャック「MHF2-X7076A」と「JMHZ2-X7300」を出展する。特徴はロボットハンドの爪部分だけを交換できることだ。オートハンドチェンジャーと比べ、軽量、コンパクトなため可搬質量を大きく損ねることがない。エアチャックの本体側に配線や配管を集約し、ツール交換時の電気接点不良や配管接続の不備でのエア漏れを避けられる。販売促進部販促支援課の谷塚享史主任は「ハンドそのものを交換できるチェンジャーは多いが、爪のみを交換するチェンジャーは珍しいのでは」と話す。MHF2-X7076Aは薄型タイプで、全長を従来品比82%短縮し、質量は同69%以上削減した。JMHZ2-X7300は小型タイプで、手動でも着脱できる。

プレゼン上手に人だかり/Mujin

 「知能ロボットコントローラ」などを手掛けるベンチャー企業のMujin(ムジン、B-38)は、ファクトリーオートメーション(FA)向けのシステム2種類を展示する。

 1つは、「PickWorker(ピックワーカー)パッケージ ~3DピッキングMujin標準セル~」だ。容器内に無造作に置かれたワークを取り出す「ばら積みピッキング」を簡単に実現する。
 もう1つはビジョンシステムと産業用ロボット、無人搬送車(AGV)を組み合わせた「複数品種ディスクローター ハンドカメラ バラ積み整列ロボット」だ。こちらには新製品の1000kg可搬のAGVを使い、工場内物流を意識した展示をする。

 また、正面のモニターではプレゼンテーションを実施。自動車部品工場で、加工機械への加工物の供給だけでなく、工場内搬送を完全自動化した事例などを紹介する。魅力的なプレゼンのたびに、多くの人だかりができている。

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