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[注目製品PickUp!vol.15]シンプルなシステムで導入しやすく【後編】/川崎重工業「duAro」

柔軟な運用ができるduAro(デュアロ)は、中小企業も導入しやすい。ユーザーのニーズにより広く応えるべく、2018年6月に「duAro2」(デュアロ2)を発売した。上下方向のリーチや可搬質量を拡大し、台車をよりコンパクトにした。今後、後継機種の開発に向けて性能や機能の強化と、コンセプトである「Easy to Use(イージー・トゥ・ユース=簡単に使える)」の両立に挑戦する。

「中小企業にぴったり」のローディングシステムに注目/ブラザー工業

ブラザー工業は6月4日、小型工作機械を製造する愛知県刈谷市の刈谷工場内のショールームで「新製品発表会」を開催した。特に注目を集めたのは自社の工作機械専用のローディングシステム「BV7-870」だった。動作がシンプルで使いやすく、低コストで導入できる点を特徴に持つ。まさに「中小企業にぴったりの製品」(柳克也産業機器営業部長)だ。

名刺サイズの真空発生器を発売/シュマルツ

ドイツの真空機器メーカー、シュマルツ(日本法人=横浜市都筑区、アーネ・ゲッテゲンス社長)は6月、小型の真空発生器「SCPMb/SCPMc/SCPMi」を発売した。電子・半導体機器の小型部品を搬送するための真空ロボットハンド向けに開発。最小の製品は名刺サイズで、65gと小型ながら高い吸引力がある。ロボットの先端付近に直接付けられるため、配線やホースを省け、ロボットの動作の制限が少ない。長いホースを経由しない分、従来よりも早く真空を生み出せ、生産性向上に貢献する。

満を持して登場!三菱電機が協働専用ロボ、2019iREX出展後に発売も【後編】/三菱電機 武原純二ロボット製造部長

三菱電機が満を持して、「人との協働専用ロボット」を発売する。現在開発中の人協働専用ロボットでは、人が触れるのを前提にロボット本体をデザインし、指や手が挟まれないよう工夫した。アームに取り付けたボタンを押しながら手で直接アームを動かして動作を覚えさせられるなど、協働ロボとしての完成度をより高めた。LEDライトの色で、ロボットが「動作中」なのか「待機中」なのかも判別できる。今年12月に東京で開催される「2019国際ロボット展(iREX)」に出展し、2019年度後半に発売する予定だ。前回に続き、三菱電機でロボットを製造する名古屋製作所で武原純二ロボット製造部長に話を聞いた。

人工筋肉のロボットハンドを実用化へ、ベンチャーに出資/豊田合成

豊田合成は6月10日、カフェ向けの産業用ロボットシステムなどを展開するQBIT Robotics(キュービット・ロボティクス、東京都千代田区、中野浩也社長)に出資したと発表した。出資額は1億2000万円で、出資後の出資比率は7.6%。同社は触覚を持つロボットハンドを開発中で、キュービットのロボットシステムと組み合わせることで、開発を加速させる狙いだ。

「私、重い部品も持てます」、力持ちなヒト型の双腕協働ロボット/東芝機械ソリューションフェア2019

東芝機械が双腕型の協働ロボットの開発を進めている。5月23日~25日に開催したプライベートショー「第17回東芝機械グループソリューションフェア2019」に開発中の双腕型協働ロボット2機種を参考出展し、大きな注目を集めた。双腕型の協働ロボットはロボットメーカー数社がすでに製品化しているが、東芝機械が開発するロボットは他の製品よりも可搬質量が大きい。製品化されれば、双腕型協働ロボットの新たな用途開拓につながりそうだ。

[気鋭のロボット研究者vol.7]「人間のコツ」で、ロボットをもっと器用に【前編】/筑波大学相山康道教授

「ロボットの不器用な動きを滑らかにしたい」。相山康道教授は、約30年前の学生時代に抱いた思いからロボットの動作研究を続ける。最近では積み上げたブロックを倒さずに引き抜くゲーム「ジェンガ」でブロックを引き抜く技術を開発した。しかし「まだまだ人間に及ばない」(相山教授)という。

特殊なロボット用カメラやレーザーヘッドにくぎ付け/OPIE’19

4月22日~24日の3日間、横浜市西区のパシフィコ横浜で光学機器の総合展示会「OPIE’19」が開かれた。「レーザーEXPO」や「産業用カメラ&アドバンスドイメージングEXPO」など6つの専門展を同時開催するもので、6展合計で405社・団体が出展、1万6000人が来場した。ロボット関連では、ロボット用のレーザー加工システムや、ロボットシステム用のカメラなどの展示があった。

[SIerを訪ねてvol.8]ウォータージェットで事業拡大!今後は脱ファブレスへ【前編】/ROSECC

ロボットシステムの設計や製作を担うシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)を紹介する連載企画「SIerを訪ねて」。8回目の今回は、名古屋市名東区に本社を構えるROSECC(ロセック、矢本洋一社長)を取材した。ロセックはロボットシステムの中でも、ロボットの先端に搭載したノズルから高圧水を勢いよく噴射し、ウレタンなどの柔らかい材料を切断するウォータージェット(WJ)システムを得意とする。SIerとしての特徴は自社に工場を持たないファブレスであることだが、将来は脱ファブレスを目指すという。前編は得意分野のWJシステムを中心に、ロセックが手掛けるロボットシステムの概要などを紹介する。

製造業の専門展で見たロボット提案の今/名古屋ものづくりワールド2019

製造業の専門見本市「名古屋ものづくりワールド2019」が2019年4月17日~19日の3日間、名古屋市港区のポートメッセなごやで開催された。「第4回名古屋機械要素技術展(M-テック名古屋)」など5つの専門展で構成され、会期中延べ3万6000人が来場した。M-テック名古屋ではロボットを活用した自動化関連の技術提案が特に目立った。

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