[注目製品PickUp!vol.52]ハンドの小型化に貢献するモーター/OKIマイクロ技研「サムベリーナ」
シェア20~30%狙う
世界でモーターが販売される数量は、年間100億個ほどとされる。そのうち80%以上が自動車や情報通信機器、AV機器など向けの大量生産の領域。残り10~20%が中量・少量の領域で、より付加価値が高い。この領域で需要を伸ばしているのが、ロボットをはじめ医療・介護、ドローンなどの産業機械の分野。この分野では、より小さく、より軽く、消費電力がより少なく、などのニーズが強いという。「中量・少量の領域で20~30%のシェアを狙う」(富澤社長)。 会見では、4つのデモンストレーションを披露した。 サムベリーナ、減速機、立体カムからなる「小型関節ユニット」は、指の関節に見立てた動きでペットボトル飲料6本(約3kg)を持ち上げた。同ユニットは、地元の福島大学発のベンチャー企業であるミューラボ(福島市、伏見雅英社長)と共同開発した。 同ユニットを関節ごとに塔載した「小型マニピュレーター」は、先端に3爪チャックを取り付け、自由度のある動きを披露した。
サムベリーナ、減速機、エンコーダーを、市販のグリッパーに実装した「強力グリッパー」は、最大把持力65kgとなり、固いエキスパンダーを握ることができた。 同じくスライダーに実装した「単軸ロボット」は、20kgの重りを搬送した。 いずれも小型・軽量、高トルク、低消費電力とのサムベリーナの特徴を存分に生かしたデモだ。