2021.01.08
★お気に入り登録

[注目製品PickUp!vol32]汎用性・拡張性で差別化! 高把持力タイプ発売【前編】/シナノケンシ「ARH350A」

把持力を10倍に

ロボットハンドの第一弾として発売したARH305A

 同社が19年にロボットハンドの第1弾として発売したのは、3爪電動ロボットハンド「ARH305A」。機種名からも分かるように、ARH350Aとの共通点は多い。  3爪の電動ハンドである点や、一つのハンドでさまざまな物をつかむとのコンセプト、手のひら部分が中空になっている点などは共通だ。また、「モーターメーカーとしての強みを生かし、モーターや制御機器をハンドと一体化し、コンパクトに収めたことも両製品に共通」と佐々木課長は言う。

開発を担当した佐々木岳課長

 ARH305A とARH350Aの分かりやすい最大の違いは、その把持力。305Aは5Nだが、350Aは50Nの把持力を有する。305Aでは300g程度までの物しか持ち上げられないが、350Aならしっかりつかむ場合は3kg程度、爪の先端でつまむ場合でも500g程度まで持ち上げられる。  「305Aでは金属部品などは持ち上げられないことが多かったが、350Aなら大きな物でなければ金属部品でも扱える。カバーする範囲としては350Aの方が広い」と佐々木課長は語る。  把持力の他にも、350Aと305Aでは異なる点が多い。「基本的なコンセプトや形状などは同一で、把持対象物のサイズが変わるわけでもない。しかし構造は全く異なり、適した用途や得意な作業もそれぞれ異なる」と佐々木課長は言う  後編ではその構造の違いや使い分け、19年末にロボットハンド業界に参入したばかりの後発メーカーとしての戦略などを取り上げる。

――後編へ続く (ロボットダイジェスト編集デスク)

関連記事:[注目製品PickUp!vol32]汎用性・拡張性で差別化! 高把持力タイプ発売【後編】/シナノケンシ「ARH350A」(1月12日公開予定)

★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE