2020.07.09
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【特集】[集結! 自動化の最新提案vol.6]さまざまなアプローチで周辺機器・部品を開発

ロボットで省スペース化/ダイセイ

 マイクロメーターを主力製品とするダイセイ(大阪府池田市、川口健二社長)は、マイクロメーターや各種センサーを組み込んだ自動計測機を開発、製造してきた。自動計測機の中にマイクロメーターを搭載した協働ロボットを配置し、自動車部品などの内径を自動で測定するシステムも開発した。  高江泰三製品開発本部長は「安全を第一に、省スペース化の要求が多々ある」と話す。ロボットで部品を搬送することで従来の自動計測機よりも省スペースにでき、協働タイプで安全を確保しやすい。自動計測機としてラインに組み込めば、インラインの全数検査にも対応する。

多様化の担い手は周辺機器

「新型コロナ禍の収束後は、自動化に追い風が吹く」とコスメックの白川務社長

 紹介した周辺機器メーカー3社は「新型コロナ禍で受注が落ち込んだが、収束後はますます自動化ニーズは高まる」と声をそろえる。  また、「ネットワーク化が進み、遠隔監視や操作が、新たな価値として注目されるだろう」(ベッコフ岸エンジニア)、「単なる自動化ではなく、生産性や効率、コストを考慮したニーズが出てくる」(コスメック白川社長)、「測定の守備範囲を外形や大物部品にも広げたい。たくさんあるロボットメーカーへの対応も重要」(ダイセイ高江本部長)と語り、それぞれの視点で自動化への要求が多様かつ高度になると見通す。  ロボット本体は汎用性の高い機械だが、多様なニーズにフィットするためには周辺機器との組み合わせが必要だ。開発に力を入れる周辺機器メーカーは多いが、新型コロナ禍の収束後に需要が高まれば、改めて生産能力を問われる可能性も十分ある。

(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)

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