ロボット用ソフトで働き方を革新――浜松発スタートアップが目指す未来【前編】/リンクウィズ村松弘隆取締役
不良品を出さない仕組みを
――L-QUALIFYはどういう顧客層に注目されていますか。 やはり自動車産業では注目されています。シート関係や足回り関係など、人の安全に関わるところの自動車部品が多いですね。 ――自動車産業では、ラインの中に検査装置を組み込むインライン検査のニーズが高いです。 そうですね。動画で示したように、ロボットが3Dスキャナーで溶接ビードの形状を読み込む速度や、スキャンした点群データからOKかNGを判別するスピードは速いです。人が形状を見て判断するのとそん色ありません。「これならインラインでも使用できる」と判断してくれる顧客も多いです。
――L-QUALIFYをどのように顧客に提案していますか。 「不良品が万が一流れてしまったときの対策」を顧客がどうしているかを切り口にします。自動車産業では組み立ての時に不良品が見つかるケースが多いそうです。当社の自動車関連の顧客が、万が一不良品をその顧客の顧客に納めた場合、納品した場所まで行って全部確認しないといけない。その上で、今後の対策を報告しなければなりませんが、結局のところ「検査員を増員する」と答えるしかありません。追加の人件費や手間などが非常にかかりますし、信頼も損なうでしょう。しかし、当社のL-QUALIFYを使って検査工程をロボットで自動化すれば、不良品を出さない仕組みを構築できます。