2025.11.05
★お気に入り登録

[MECT2025フォトリポート]ロボットによる自動化が定番に

 10月22日~25日の4日間、名古屋市港区のポートメッセなごやで工作機械見本市「メカトロテックジャパン(MECT)2025」が開かれた。主催はrobot digest(ロボットダイジェスト)を運営するニュースダイジェスト社(名古屋市千種区、八角秀社長)。同展示会場の全館を使い、過去最多の524社・団体が出展した。4日間合計で前回を上回る7万7613人が来場した。

 以前は被加工材(ワーク)を脱着する工作機械の自動化には専用設備を使うことが多かったが、工作機械の横に産業用ロボットを設置する、あるいは工作機械の前に協働ロボットを設置する自動化が定番の一つになった。またその他にも、ロボットによる自動化提案は会場の至る所で見られた。
 この記事では、会場で見つけたロボット提案を写真や動画で紹介していく。

ヤマザキマザックは複合加工機「INTEGREX (インテグレックス)」に「Ez LOADER(イージーローダー)30」を組み合わせて提案した。基本的動作はあらかじめ準備されており、ティーチング作業が不要
DMG森精機はターニングセンタ「NLX 2500 2nd Generation(セカンドジェネレーション)」の前に協働ロボットシステムを設置した。ロボットのプログラミングや稼働スケジュールを独自開発のソフトウエア上で完結できる
オークマはCNC円筒研削盤「GP26W」に移動式協働ロボット「OMR20」を組み合わせた。円筒研削盤もNC心押台と両側駆動仕様で、段取り替えを最少化でき省人化につながる
ロボットメーカーのファナックは小型切削加工機とロボットをセットにした「ロボドリル ロボットパッケージ」を展示。同社は工作機械用の制御装置のトップメーカーでもあり、会場内の至る所で同社のロボットを見ることができた
アマダは「自動化との出会いが、モノづくりの未来を変える」を掲げ、自動化ソリューションを複数展示。協働ロボットが金属の板材を保持してベンディングマシンで曲げる自動加工システムなどを展示した
ジェイテクトは自社のCNC円筒研削盤「G1P25G」と松本機械工業のロボットシステム「Smart Terrace(スマートテラス)」を組み合わせた。ワークの着脱やケレ(ワークを回転させるために使う補助具)の交換などを自動化
ブラザー工業は100本対応ツールマガジンを搭載する小型マシニングセンタ「U500Xd2-100T」と専用オプションのパレットチェンジャー「PC-1」を組み合わせ、さまざまなワークの自動加工を披露した
中村留精密工業(石川県白山市、中村匠吾社長)は複合精密CNC旋盤と自動化システム「RoboSync(ロボシンク)」を展示。ロボシンクのタイプDは架台が引き出しタイプのため省スペースで多品種のワークを搭載でき、ハンドやチャックの爪も自動交換できる
ソディックは形彫り放電加工用のワークと電極をストックできるロボットシステム「SZ25」を会場で初披露。放電加工機と電極加工用マシニングの間に置けば、電極の製作から放電加工までを一気通貫で自動化できる
シマダマシンツール(愛知県豊川市、島田雅宏社長)は「ローディングによるロスタイム“ゼロ”」を提案した。4主軸2刃物台の旋盤「HS4200」では、2つの主軸で2製品を同時加工し、その間にロボットで残りの2主軸へのワーク脱着やワーク反転を行う
高精度なワイヤ放電加工機を手掛ける西部電機は、安川電機の協働ロボットでワークの脱着をする自動化システムを展示した。ワーク交換のタイミングが夜間でも連続運転でき、工場全体の無人化にも寄与する
主催者企画「コンセプトゾーン」では狭山金型製作所(埼玉県入間市、大場総一郎社長)とファナックの協力で射出成形機と協働ロボットの組み合わせを展示。金型を閉じる動きで不要な部分を切り落とす自動ゲートカットが特徴の一つ
★お気に入り登録

BASIC KNOWLEDGE