[特集 2023国際ロボット展vol.5]ソリューション提案に注力/三菱電機 武原純二 主管技師長
三菱電機はロボットだけではない
三菱電機 FAシステム事業本部機器事業部ロボット・センサ部 武原純二 主管技師長 わが社の今回展の見どころはメイン展示。「三菱電機はロボットだけではない」こともしっかり見ていただきたい。iREXという世界のロボットメーカーの祭典では、ロボットだけではない三菱電機らしさを前面に出したいですね。前回展はソフト製品が出そろっていない「構想フェーズ」でしたが、今回展では「実装フェーズ」としてお見せできます。3Dシミュレーターや稼働監視、データ分析などの本格活用を提案します。 三菱電機にはFA(ファクトリーオートメーション=工場自動化)コンポーネントがあり、そこからデータをどう集め、デジタルツインとしてどう表し、それをデジタルトランスフォーメーション(DX)にどうつなげるかを示します。FA現場で得られる「ものづくりデータ」は、お客さまにとってもわれわれにとっても大きな価値であり、双方向の好循環によってその価値をさらに高められることを、来場者に訴求したいですね。 iREX2023全体の見どころとしては、前回展から2年たたないためそう大きく変わらないかもしれませんが、協働ロボットの具体的な使い方が従来以上にさまざまな提案として見られるのではないでしょうか。今までロボットを使ったことのない人がロボットを使い始めるのには、ダイレクトティーチングなどでより簡単に使える協働ロボットは、ニーズに応えるアイテムと言えます。 ただ協働ロボットは、特に日本市場では根付くのに時間がかかると思います。日本の製造業は安全第一で、ユーザーごと独自に現場の安全基準などもあり、導入は思いのほか容易ではない現状も聞きます。今後さらに現場での教育や意識改革も欠かせないでしょう。現在は国内外で協働ロボットメーカーが増えすぎた印象です。これから競争が本格化する中、ロボットだけでないトータルソリューションを提案していきます。
※本特集は「月刊生産財マーケティング」とのコラボレーション企画であり、同誌12月号(11月27日発刊)でもこの記事をお読みいただけます。
vol.1 ロボットはインフラに vol.2 ロボットがより身近に/橋本康彦 運営委員長 vol.3 技術は「使いやすさ」のために/ファナック 稲葉清典 専務 vol.4 今ロボットに何ができるか/安川電機 岡久学 ロボット事業部長 vol.5 ソリューション提案に注力/三菱電機 武原純二 主管技師長 vol.6 協働ロボットでも高速、高精度を/不二越 越野敦 部長 vol.7 トレンドは「ソリューション提案」/ロボットメーカー vol.8 自慢のパッケージ製品を披露/マシンテンディング vol.9 周辺機器は使いやすく、安全に/ロボット周辺機器 vol.10 多彩なソリューションを提案/併催ゾーン vol.11 iREXインフォメーション