[国際ロボット展 特別リポートvol.14]「ロボットの概念を変える」テーマにデモ/オムロン
開幕に合わせ記者発表会
国際ロボット展が開幕した3月9日には、会場内の会議室で記者発表会を開催。2030年度に向けた長期ビジョンと、24年度に向けた中期経営計画を発表した。山田義仁社長はオンラインで出席。会場では辻永順太インダストリアルオートメーションビジネス(IAB)カンパニー社長が登壇した。
長期ビジョン「Shaping the Future(シェイピング・ザ・フューチャー、SF) 2030」では、「人が活きるオートメーションで、ソーシャルニーズを創造し続ける」との標語を掲げ、「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会の実現」「健康寿命の延伸」の三つの社会的課題の解決を目指すとした。
ロボット扱うIABで高い目標
SF2030はビジョンであり、数値的な目標は中期経営計画に基づいて追求する。
24年度までの3年間を対象とする「SF 1st Stage(ファーストステージ)」では売上高9300億円(21年度比22%増)、営業利益1200億円(同36%増)の高い目標を掲げる。実現の鍵を握るのは、ロボットや制御機器を担うIABカンパニーだ。IABの売上高の目標は5300億円(同23%増)。21年度の4300億円から1000億円の上積みを目指す。
IABでは、事業におけるコンセプト「i-Automation!(オートメーション!)」に基づいた製品開発を進める。従来は個別の案件ごとのソリューション開発に注力してきたが、知見が蓄積され、アプリケーション化(用途に応じたシステムの確立)が進んできた。辻永順太IABカンパニー社長は「今後はアプリケーション販売のフェーズに移っていくことから、売り上げや利益の大幅増に貢献する」と力を込める。アプリケーションの開発は230個以上、採用顧客数は21年度比2倍の5000社を達成する計画だ。
(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)
[国際ロボット展 特別リポートvol.1]iREXが過去最大規模で開幕
[国際ロボット展 特別リポートvol.2]新型協働ロボをフルラインアップ/ファナック
[国際ロボット展 特別リポートvol.3]充実する協働型のアプリケーション/UR、ヤマハ発動機、日栄機工
[国際ロボット展 特別リポートvol.4]相次ぐオプションやサービスの拡充/リョーサン、Dobot、住友商事マシネックス
[国際ロボット展 特別リポートvol.5]新製品・新ブランド続々/不二越、芝浦機械、伊藤忠マシンテクノス、オカムラ
[国際ロボット展 特別リポートvol.6]工作機械の自動化も進化/シチズンマシナリー、KUKAジャパン、シュンク・ジャパン
[国際ロボット展 特別リポートvol.7]遠隔操作、いよいよ普及か!?/リモートロボティクス、モーションリブ、カットランドジャパン、人機一体
[国際ロボット展 特別リポートvol.8]物流業務向けに注力/川崎重工業
[国際ロボット展 特別リポートvol.9]独自技術生かし“未来の工場”を提案/セイコーエプソン
[国際ロボット展 特別リポートvol.10]演奏者はロボット!/明和電機・THK、セイコーエプソン、バイバイワールド
[国際ロボット展 特別リポートvol.11]THKが見据える、自動化普及の「次の段階」
[国際ロボット展 特別リポートvol.12]先進技術で全体最適を提案/三菱電機
[国際ロボット展 特別リポートvol.13]脚光浴びる物流向け提案/村田機械、フィブイントラロジスティクス、西部電機
[国際ロボット展 特別リポートvol.14]「ロボットの概念を変える」テーマにデモ/オムロン
国際ロボット展(iREX2022)直前特集 vol.1~vol.6はこちらから
(vol.1~vol.6の記事一覧ページが開きます)
国際ロボット展(iREX2022)直前特集 vol.7~vol.10はこちらから
(vol.7~vol.10の記事一覧ページが開きます)