構造や素材の見直しで驚くほど薄く/ハーモニック・ドライブ・システムズ
減速機の大手メーカー、ハーモニック・ドライブ・システムズ(D29)は超軽量・扁平(へんぺい)ユニット「CSF-ULWシリーズ」や、同製品を使った多関節ロボットを展示している。減速機ユニットは、核となる歯車と主軸用軸受けやハウジング(ケース)を一体にしたもの。従来製品から主軸用軸受けやハウジングの構造や素材を徹底的に見直した。従来品と比べて、最大で質量は56%減、厚さは38%薄くできた。
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減速機の大手メーカー、ハーモニック・ドライブ・システムズ(D29)は超軽量・扁平(へんぺい)ユニット「CSF-ULWシリーズ」や、同製品を使った多関節ロボットを展示している。減速機ユニットは、核となる歯車と主軸用軸受けやハウジング(ケース)を一体にしたもの。従来製品から主軸用軸受けやハウジングの構造や素材を徹底的に見直した。従来品と比べて、最大で質量は56%減、厚さは38%薄くできた。
テイアイテイ(E72)は、協働ロボット用保護カバー「RobotFit(ロボットフィット)」を提案する。各社の協働ロボットに対応できるが、今回展ではアーク溶接に最適なダイヘンの協働ロボット「FD-VC4」に装着して展示した。「スパッタ(溶接時に飛散する金属粒)による汚れを防ぎたいといったニーズがあり、引き合いは好調」と諏訪秋彦営業部長は言う。
空圧機器の大手メーカー、SMC(D49)は今年5月に発売した真空グリッパー「ZGSシリーズ」を出展した。段ボール箱の搬送などに向く。圧縮空気を基に吸着力を生み出すエジェクターを内蔵している。その本数を2本、4本、6本と差し替えることで、用途に合わせて吸着力を調整できる。圧縮空気の無駄使いを減らすことで、省エネルギーを実現する。
中部部品加工協会(D09)は、工具・副資材自動管理システム「MURAKAN(ムラカン)」を展示した。同システムは、RFIDタグ(電波式自動認識タグ)で切削工具や副資材を個別に認識し、在庫数に応じて自動で発注がかかる仕組みだ。
チトセロボティクス(E09)は、産業用ロボットの動作制御ソフトウエア「クルーボ」を展示した。クルーボはロボットとビジョンセンサーを併用する際に求められる調整作業(キャリブレーション)が必要なく、0.02mmの高い精度でロボットの手先を制御できる。ブースでは協働ロボットの先端に取り付けた棒を、直径の近い筒に差し込むデモを披露した。
ロボットハンドやハンドチェンジャーを開発、製造するパスカル(E53)は、パレット(被加工材を取り付けて供給する台)用のロボットハンド「パレットグリッパRPG」などを展示している。パレットの側面に付いている2本のボルトを空圧で保持する。「パレットグリッパRPGはパレットを側面で保持するため、パレットストッカーに横から差し込む動作も可能にする」と営業部の前田潤プロダクトマネージャーは話す。
こうら(E40)は電動シリンダーを使用したUFOキャッチャーを展示した。記者も実際に挑戦し、ゴルフボールをロボットハンドでつかんでみたが「ロボット=難しい」という先入観がなくなり、「もっとロボットを知りたい!」と楽しめた。
SMC(D49)とTHK(D46)、ハーモニック・ドライブ・システムズ(D29)は、会場内のイベントホールで「3社メカトロニクス連携ビジネス交流会」を開いた。3社とも産業用ロボットやロボットハンドなどに使われる要素部品を手掛けており、その製品ユーザーなど約200人が参加した。
リンケージ(E19)は、デンマークのNordbo Robotics(ノーボ・ロボティクス)の無線遠隔操作キット「ミミック・キット」を展示した。同製品は作業者が手にした専用のリモコン「バンドル」を動かすと、ロボットが同じ動きを再現できる。スプレーガンでの塗装や、ディスペンサーの糊付けなど、ダイレクトティーチングを利用しても、再現が難しい現場で活躍する。
愛知産業(E4)は、金属製ワーク(対象物)の自動研磨をブースで実演した。産業用ロボットでワークをつかみ、研磨ベルトに押し当てて研磨する。押し当てる圧力を一定にできるため、安定した品質で加工できる。